こんな方に
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- 邦画が好きな方
- ミステリー/サスペンスが好きな方
- ミステリー/サスペンス映画の傑作を知りたい方
こんな方におすすめの邦画のミステリー/サスペンス映画をご紹介します。


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目 次
- 2020年代
- 2010年代
- コンフィデンスマンJP ロマンス編〔2019〕
- マスカレード・ホテル〔2019〕
- 祈りの幕が下りる時〔2018〕
- 去年の冬、きみと別れ〔2018〕
- 孤狼の血〔2018〕
- 三度目の殺人〔2017〕
- 22年目の告白 -私が殺人犯です-〔2017〕
- 彼女がその名を知らない鳥たち〔2017〕
- 64-ロクヨン-前編 / 後編〔2016〕
- 僕だけがいない街〔2016〕
- ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判〔2015〕
- 予告犯〔2015〕
- イニシエーション・ラブ〔2015〕
- カラスの親指〔2012〕
- 鍵泥棒のメソッド〔2012〕
- 八日目の蟬〔2011〕
- 探偵はBARにいる〔2011〕
- ステキな金縛り〔2011〕
- 告白〔2010〕
- ゴールデンスランバー〔2010〕
- 2000年代
- まとめ
2020年代
前科者〔2022〕
原作は『ビッグコミックオリジナル』に連載されている香川まさひとと作画、月島冬二による漫画で、WOWOWでドラマ化された続編の劇場版で完全オリジナルストーリーです。
コンビニでバイトしながら無報酬の保護司をする阿川佳代(有村架純)が主人公で、出所して保護観察中の更生を助けています。
その中の一人の工藤誠(森田剛)はまじめに働き、もうまもなく保護観察終了目前でしたが、最後の面談に現れません。
なぜ社員登用と保護観察終了を棒にふるようなことになってしまったのか?
悲しい物語の真相とともに、阿川がなぜ保護司になったのか過去が明かされます。
監督 | 岸善幸 | |
脚本 | 岸善幸 | |
原作 | 香川まさひと / 月島冬二 | |
公開年 | 2022年 | |
出演者 | 有村架純 / 森田剛 / 磯村勇斗 他 |
さがす〔2022〕
懸賞金300万円かかった男を見かけたという中年男性の原田智が男を探しに行ったところ行方不明となり、その娘が父親を探しに行く。
そして出会ったのが彼の父の名を騙って働いている男だった。果たして父親と犯人の関係とは。
障害を抱えている方や自殺幇助などセンシティブな題材を扱っているので、評価はおそらく激しくわかれると思われますが、どんでん返しを含むサスペンスとしてとても面白い作品。
スター俳優がいない分、演技派の面々が物語を引き締めていると思います。
特に清水尋也さんの優しさと狂気的な2面を演じ分ける個性は、得難い存在感を発揮しています。
監督は『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞を受賞したポン・ジュノのもとで助監督も務めたことがある方で作風にも濃い影響が感じられます。
監督 | 片山慎三 | |
脚本 | 片山慎三 / 小寺和久 / 高田亮 | |
公開年 | 2022年 | |
出演者 | 佐藤二朗 / 伊東蒼 / 清水尋也 他 |
護られなかった者たちへ〔2021〕
東日本大震災から9年後、全身を縛られたまま“餓死”させるという猟奇的な連続殺人事件が発生。被害者には共通点があり、どちらも区の保健福祉センターで生活保護にかかわっていた職員でした。
捜査線上に浮かび上がってきたのはかつて事件を起こし最近出所してきたばかりの利根という男でした。
利根の東日本大震災時の過去と現在を描きながら事件の真相に迫っていきます。
物語の鍵を握るのが生活保護制度で、不正受給や本当に困窮している人の現実など身につまされるような様子を描いています。
罪の善悪だけではない、社会の歪みをえぐった傑作ミステリーです。
監督 | 瀬々敬久 | |
脚本 | 林民夫 / 瀬々敬久 | |
原作 | 中山七里 | |
公開年 | 2021年 | |
出演者 | 佐藤健 / 阿部寛 / 清原果耶 / 林遣都 / 倍賞美津子 他 |
騙し絵の牙〔2021〕
大手出版社「薫風社」は、社長の急逝によって時期社長争いが勃発し、専務の東松により大改革が推し進められることになります。
そんな廃刊危機のカルチャー雑誌の編集長に速水が就任し、文芸雑誌「小説薫風」の新人編集者だった高野を部下として新企画をタブーを恐れず打ち出していきます。
大御所作家や新世代のヴェールに包まれた新人作家などを巻き込み、次々と手を打っていきますが、何を考えているかわからない速水は笑顔の裏に誰も知らない牙を隠し持っています。
原作時から大泉洋さんを主人公に想定して書かれているので、キャスティングは間違いありません。
原作とエンディングが異なっているため、原作を読んだ方も驚く展開が待っています。
出版業界や書店の置かれたリアルな状況が描いているので、読書好きにはたまらない内容になっていると思います。
監督 | 吉田大八 | |
脚本 | 楠野一郎 / 吉田大八 | |
原案 | 塩田武士『騙し絵の牙』 | |
公開年 | 2021年 | |
出演者 | 大泉洋 / 松岡茉優 / 宮沢氷魚 / 池田エライザ / 中村倫也 / 佐藤浩市 他 |
キャラクター〔2021〕
高い画力があるのに、芽が出ない漫画家志望のアシスタントが主人公です。
ある日資料のため、家のスケッチに出かけると本物の殺人事件を目撃してしまいます。
今までキャラクターにリアリティが足りないと言われていた彼は、その殺人鬼をそのままモデルに描き、漫画は大ヒット。しかし、その後も彼の漫画の通り、事件が起きるようになっていきます。
キャスティングも豪華な顔ぶれで、特に殺人鬼役のFukaseさんは狂気を感じさせる独特の雰囲気を醸し出していて、見事に演じています。
現案・脚本は浦沢直樹さんの『MASTERキートン』や『20世紀少年』の共同原作者でもある長崎尚志さんが10年以上構想を練った作品ということで、予定調和なストーリーには展開しないところが面白いサスペンス映画です。
監督 | 永井聡 | |
脚本 | 長崎尚志 / 川原杏奈 / 永井聡 | |
原案 | 長崎尚志 | |
公開年 | 2021年 | |
出演者 | 菅田将暉 / Fukase / 高畑充希 / 中村獅童 / 小栗旬 他 |
先生、私の隣に座っていただけませんか?〔2021〕
漫画家の妻とそれを手伝う夫。妻は夫がどうやら編集者と不倫をしているのではないかと疑っています。
妻は自動車学校に通うことになり、そこで出会った教官との関係を含む現実をベースにした漫画のネームを書き始めます。
果たして二人とも不倫をしているのか、漫画の内容と現実はどちら本当なのか?
現実と漫画で描く内容があいまいになっていき、何が本当なのかわからなくなり、不倫の真相をめぐりサスペンス風に展開していくので、先が気になります。
ライトに展開するので、どろどろ感はなく引き込まれる作品です。
監督 | 堀江貴大 | |
脚本 | 堀江貴大 | |
公開年 | 2021年 | |
出演者 | 黒木華 / 柄本佑 / 金子大地 / 奈緒 / 風吹ジュン 他 |
科捜研の女 -劇場版-〔2021〕
沢口靖子さん演じる榊マリコをはじめとする“科捜研”のスペシャリストたちが劇場版で挑むのは、“世界同時多発不審死事件”です。
「助けて、殺される」という言葉を残しながら屋上から転落死したウイルス学研究室の教授。
しかし、それを調べた結果、自分が飛び降りたとしか思えず事件性はなさそうにも思えます。
しかし京都医科歯科大学の准教授が同様な死を遂げ、その二人が死ぬ前に会いに行っていたダイエット菌を研究していた大学教授の存在が浮上します。
題材としてウイルスを扱っていて、制作時期的にもコロナをしっかり意識されていますが、それはそれでトリック探しの面白さを堪能できます。
ドラマファンも、ドラマを観たことがなくても楽しめる作品です。
監督 | 兼﨑涼介 | |
脚本 | 櫻井武晴 | |
公開年 | 2021年 | |
出演者 | 沢口靖子 / 内藤剛志 / 佐々木蔵之介 / 若村麻由美 / 風間トオル 他 |
罪の声〔2020〕
事件に利用された子供たちが切ないグリコ・森永事件をモチーフとした慟哭のサスペンス
2015年のある日、京都でテーラー営む曽根俊也は、たまたま押し入れにあった父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを発見します。
それをテープを聞いてみるとその内容は31年前に世間を賑わせた劇場型犯罪にして戦後最大の未解決事件“ギンガ萬堂事件”の犯行に使われた音声で、6歳の頃の自分の声でした。
時を同じくして平成が終わろうとしている中、大日新聞では新しい時代のために総括として過去の未解決事件を特集しようと“ギン萬事件”を洗い直していました。
曽根と記者の阿久津の二人がそれぞれ独自のルートで事件を探っていくと点と点がつながっていき、やがて驚きの事件の真相にたどり着きます。
事件の声に使われた3人の少年、少女が物語の鍵を握るのですが、すべての真相がわかった時、涙をとめることができません。
脚本を担当しているのは『逃げるは恥だが役に立つ』でおなじみの野木亜紀子さんで、原作をそれ以上に引き立たせる手腕はお見事です。
監督 | 土井裕泰 | |
脚本 | 野木亜紀子 | |
原作 | 塩田武士『罪の声』 | |
公開年 | 2020年 | |
出演者 | 小栗旬 / 星野源 / 松重豊 / 宇野祥平 / 市川実日子 他 |
記憶屋〔2020〕
記憶をすべて消し去ってくれる記憶屋という怪人がいるという都市伝説があるといいます。
大学生の遼一は年上の彼女にプロポーズしますが、その後連絡が取れません。
街で見かけた彼女はなぜか主人公のことを見ても知らないといいます。
それはきっと記憶屋の仕業ではと思い至った主人公は、幼馴染の真希や大学の先輩の弁護士とともに記憶屋に関して探り始めていきます。
なぜ、遼一の記憶だけ消えてしまったのか、そこに隠された秘密が浮かび上がってきます。
都市伝説という割には前提と世界観が小さく、原作に比べると人間関係の設定が変更になっていて、その辺の説明不足感が否めず、賛否がありそうですが、エンタメ作品としては軽いミステリー的要素と感動もあり、良作だと思います。
監督 | 平川雄一朗 | |
脚本 | 鹿目けい子 / 平川雄一朗 | |
原作 | 織守きょうや『記憶屋』 | |
公開年 | 2020年 | |
出演者 | 山田涼介 / 芳根京子 / 佐々木蔵之介/ 泉里香 / 蓮佛美沙子 他 |
2010年代
コンフィデンスマンJP ロマンス編〔2019〕
テレビシリーズで人気を博したコンフィデンスマン(信用詐欺師)のダー子・ボクちゃん・リチャードの3人を中心としたチームによる華麗な詐欺を描いた劇場版第一作目です。
舞台を香港に移し、香港を牛耳る「氷姫」ラン・リウをターゲットに決めます。
そこにかつてダー子と仕事をしていた恋愛詐欺師・ジェシーも現れ、さらにかつてダー子たちに騙されたヤクザ・赤星の影もちらつき、三つ巴の騙し合いが繰り広げられます。
テレビ版よりスケールアップし、だまされることはわかって観ているのに見事に騙される脚本力に脱帽です。
竹内結子さん、三浦春馬さんが揃って大活躍している姿を観ると、名優のあまりに早い死が残念でなりません。
監督 | 田中亮 | |
脚本 | 古沢良太 | |
公開年 | 2019年 | |
出演者 | 長澤まさみ / 東出昌大 / 小日向文世 / 竹内結子 / 三浦春馬 / 江口洋介 他 |
マスカレード・ホテル〔2019〕
ホテルを舞台にした東野圭吾さんの人気「マスカレード」シリーズの第一作目。
都内で起こった3件の殺人事件。現場には暗号が残されていて、解読したところ次の4件目の事件はホテル・コルテシア東京で起きると示されていました。そこで刑事がホテルマンとして潜入捜査します。
ホテルには様々訳ありの仮面をかぶった客たちがいて、すべて怪しくミスリードの中で、本当の犯人は誰なのか。
木村拓哉さんと長澤まさみさんがタッグを組み、衝撃の犯人役にもあっと驚かされるミステリー作品です。
監督 | 鈴木雅之 | |
脚本 | 岡田道尚 | |
原作 | 東野圭吾『マスカレード・ホテル』 | |
公開年 | 2019年 | |
出演者 | 木村拓哉 / 長澤まさみ / 小日向文世 他 |
祈りの幕が下りる時〔2018〕
犯人の生い立ちと動機に泣かされる“阿部寛「新参者」シリーズ”完結作
東野圭吾原作の『ガリレオ』シリーズと並ぶ人気シリーズが阿部寛さんが主演を務める加賀恭一郎の『新参者』シリーズで、ドラマ版、映画『麒麟の翼』に続くシリーズ完結作品となります。
東京都葛飾区小菅のアパートで滋賀県在住の40代女性・押谷道子の腐乱遺体が発見されます。
殺害現場に住むアパートの住人・越川睦夫も行方不明となっていましたが、殺害時期や現場が近い場所で発生した「ホームレス焼死事件」と何らかの関係が疑われます。
押谷道子の地元を捜索したところ、中学の同級生で演出家の浅居博美の存在が浮上し、しかも彼女は加賀知り合いでした。
事件の謎とともに加賀の生い立ちやなぜ日本橋にこだわるのかもシリーズの鍵のひとつでしたが、本作では母親の失踪理由にも迫る内容となっています。
松本清張の傑作『砂の器』を思わせる内容で、犯人の生い立ちや動機に泣かされる東野版『砂の器』ともいえる号泣必至の傑作です。
監督 | 福澤克雄 | |
脚本 | 李正美 | |
原作 | 東野圭吾『祈りの幕が下りる時』 | |
公開年 | 2018年 | |
出演者 | 阿部寛 / 松嶋菜々子 / 溝端淳平 / 伊藤蘭 / 小日向文世 / 山﨑努 他 |
去年の冬、きみと別れ〔2018〕
猟奇的なカメラマンの男とその謎を追うフリーライターが織りなす驚愕のミステリー
盲目の女性がカメラの撮影中に火災事故死し、故意か事故かで社会を賑わしたカメラマンの男がいます。
その男は無罪となりますが、その事件に興味を示したフリーライターの男が、出版社に企画を持ち込みます。
フリーライターはカメラマンに取材を申し込み許可されますが、そのフリーライターの婚約者にカメラマンの男が近づきます。
猟奇的なカメラマンの男に隠された謎とフリーライターの目的、それらの真実が明かされた時、驚愕の展開が待っています。
中村文則さんのベストセラーとなった原作作品で、少しグロさもありますが、サスペンスとして驚愕の事実が待っています。
映画が第二章からはじまるというストーリー展開も斬新。
監督 | 瀧本智行 | |
脚本 | 大石哲也 | |
原作 | 中村文則『去年の冬、きみと別れ』 | |
公開年 | 2018年 | |
出演者 | 岩田剛典 / 山本美月 / 斎藤工 / 浅見れいな / 北村一輝 他 |
孤狼の血〔2018〕
原作は直木賞にもノミネートされた柚月裕子さんの傑作警察小説で、3部作の第1作目の作品です。
新米刑事と暴力団とつながりを持つ訳あり刑事のコンビの様子を描いていて、その訳ありの部分が作品の肝となっています。
暴力団対策法成立前の1988年の広島が舞台で、暴力団の様子なども女性作家の作品とは思えないほど、荒々しい内容です。
キャストも大御所から若手までとにかく豪華な顔ぶれが揃っています。
監督 | 白石和彌 | |
脚本 | 池上純哉 | |
原作 | 柚月裕子『孤狼の血』 | |
公開年 | 2018年 | |
出演者 | 役所広司 / 松坂桃李 / 真木よう子 他 |
三度目の殺人〔2017〕
是枝裕和監督のオリジナル脚本による法廷サスペンスで、殺人の罪で30年服役していた男が、出所して自分の勤めていた会社の社長を殺害した容疑で起訴されます。
そのままでは死刑はまぬがれないため、その犯人を弁護しようと国選弁護人が調査していきますが、犯人は取り調べるために自供をころころ変えます。
一方その事件の裏に社長の妻や娘の存在もあり、目撃者のいない中、真相は犯人の自供のみ。
弁護人もだんだん違和感を抱えていきますが、その結末とは。
裁くために真実が必要ではなかったり、司法の合理性のような闇を描いた作品です。
監督 | 是枝裕和 | |
脚本 | 是枝裕和 | |
公開年 | 2017年 | |
出演者 | 福山雅治 / 役所広司 / 広瀬すず 他 |
22年目の告白 -私が殺人犯です-〔2017〕
1995年に殺人の公訴時効が撤廃される前日までに起こった5件の連続絞殺事件。
その殺人事件の中に現役警察官、牧村も巻き込まれていましたが、事件は迷宮入りし時効を迎えてしまいました。
それから22年たち、自らが犯人だったと名乗る曽根崎雅人なる人物が告白手記を書いてベストセラーとなり、一躍時の人となります。
果たして、犯人の狙いと牧村はその犯人に対して、どう対峙するのか?
テンポのいい展開といい、驚きのラストといい、時効の問題を扱った社会派サスペンスとして面白い作品となっています。
監督 | 入江悠 | |
脚本 | 平田研也 / 入江悠 | |
公開年 | 2017年 | |
出演者 | 藤原竜也 / 伊藤英明 / 仲村トオル / 夏帆 / 野村周平 他 |
彼女がその名を知らない鳥たち〔2017〕
クレームを繰り返す欲求不満の主人公、十和子は、別れたかつての男・黒崎のことを思いながらも、15歳年上で野卑で不潔な陣治の少ない稼ぎをあてに一緒に暮らしています。
ある日時計の故障で百貨店にクレームをつけていたところ、社員・水島がお詫びの品を持って十和子のもとを訪ねてきます。
そして、水島と関係を持つようになっていく十和子は彼との情事に溺れていきますが、それを知った陣治はストーカーのごとくその関係に干渉していきます。
果たして、複数の男と関係を持つ十和子と十和子に尽くす陣治に隠された秘密とは。
人気ミステリー作家・沼田まほかるさんの原作による作品で、白石和彌監督ならではの性的描写や暴力シーンがかなり多いので観る人を選びますが、どんでん返しを好むミステリー好きにはたまらない作品ではないでしょうか。
体当たりの演技を見せた蒼井優さんは日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞をはじめとして各賞を総ナメにしました。
監督 | 白石和彌 | |
脚本 | 浅野妙子 | |
原作 | 沼田まほかる『彼女がその名を知らない鳥たち』 | |
公開年 | 2017年 | |
出演者 | 蒼井優 / 阿部サダヲ / 松坂桃李 / 竹野内豊 他 |
64-ロクヨン-前編 / 後編〔2016〕
わずか7日間しかなかった昭和64年に起こった誘拐事件は身代金を奪われたうえ、少女は遺体となって発見されます。
それから時はたち、未解決のまま時効まで残り一年と迫っていた中で、担当捜査員の激励と称して、警察庁長官が視察に訪れるという話が持ち上がります。
刑事部と警務部、県警と本庁、広報室と県警記者クラブの軋轢の中で、迷宮入りしていた事件があらたに動き出します。
横山秀夫さんの最高傑作とも称される骨太な警察ミステリー作品で、人と人との行き詰まる攻防戦が繰り広げられる前編と後編に分かれた大作。
昭和64年の事件に取り残された遺族や事件にかかわった捜査員の苦悩が胸に迫ってくる切ない作品です。
監督 | 瀬々敬久 | |
脚本 | 久松真一 / 瀬々敬久 | |
原作 | 横山秀夫 | |
公開年 | 2016年 | |
出演者 | 佐藤浩市 / 永瀬正敏 / 永山瑛太 / 吉岡秀隆 / 三浦友和 他 |
僕だけがいない街〔2016〕
主人公には事件を未然に防がなければ同じ時間を繰り返すという通称リバイバルと呼ばれる過去に戻る力があります。
ある日、母が何者かに殺されてしまい、それがどうやら自分自身が小学生だった時の18年前に起こった連続誘拐事件に関係していそうで、その小学生時代にリバイバルして事件を止めようと奮闘します。
ファンタジーとミステリーが見事に融合した三部けいさんの漫画作品が原作で、何度も過去を繰り返し現在が変わっていくというタイムリープものの傑作です。
監督 | 平川雄一朗 | |
脚本 | 後藤法子 | |
原作 | 三部けい『僕だけがいない街』 | |
公開年 | 2016年 | |
出演者 | 藤原竜也 / 有村架純 / 石田ゆり子 / 及川光博 他 |
ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判〔2015〕
新たに中学校の教師として赴任してきた中原(旧姓:藤野)涼子によって語られる23年前の事件と伝説として語り継がれる学校内裁判。
1人の少年が飛び降りによる死体として発見されます。
警察と学校はそれを自殺であると断定しますが、その後不良たちが落としたという告発文が各所に届けられます。
果たして自殺か他殺か?そして告発文の内容は真実なのか?
偽証にまみれた真相を突き止めるために生徒たちが学校内裁判を行うことになります。
前編を事件パート、後編を裁判パートとした2部作の豪華キャストによる感動大作ミステリーです。
主演の藤野涼子さんはオーディションで選ばれ、その役名をそのまま芸名として活躍しています。
監督 | 成島出 | |
脚本 | 真辺克彦 | |
原作 | 宮部みゆき | |
公開年 | 2015年 | |
出演者 | 藤野涼子 / 板垣瑞生 / 尾野真千子 / 佐々木蔵之介 / 黒木華 他 |
予告犯〔2015〕
動画サイトで世間の炎上騒ぎを起こしたものに制裁を加えることを予告し、それを実行していく新聞紙を頭にかぶった男が現れます。
通称“シンブンシ”と呼ばれたこの男を警察も捜査を始めますが、次第に社会現象となっていきます。
果たして彼の過去に秘められた秘密と彼の犯行の目的とは。
筒井哲也の漫画を原作とした作品で、犯罪ではありながらも悪を正すダークヒーローのような作品で、その裏に日本のワーキングプアの現実があるなど社会派サスペンスのような側面も持ち合わせています。
え、この人もと驚くような豪華なキャストが顔を揃えています。
監督 | 中村義洋 | |
脚本 | 林民夫 | |
原作 | 筒井哲也 | |
公開年 | 2015年 | |
出演者 | 生田斗真 / 戸田恵梨香 / 鈴木亮平 / 濱田岳 / 荒川良々 / 坂口健太郎 他 |
イニシエーション・ラブ〔2015〕
だいどんでんがえしの代名詞的作品としてミステリ好きの間では有名な、乾くるみさんの原作を映像化した作品です。
合コンで知り合った「鈴木」と「マユちゃん」の恋愛ストーリーを80年代のカセットテープになぞらえて静岡での恋愛模様を描いたside-Aと東京転勤で遠距離恋愛するside-Bに分けて描いています。
映像化は難しいのではと思われていた本作ですが、原作を読んだことがある方は答え合わせをするように張り巡らされた伏線を楽しむのも面白いのでは。
ちなみに、タイトルの「イニシエーション」とは“通過儀礼”という意味で成長するうえで次の段階へ進むための手続きや儀式のようなものを指します。
80年代のヒットナンバーもてんこ盛りで音楽好きも楽しめる作品です。
監督 | 堤幸彦 | |
脚本 | 井上テテ | |
原作 | 乾くるみ『イニシエーション・ラブ』 | |
公開年 | 2015年 | |
出演者 | 松田翔太 / 前田敦子 / 木村文乃 / 亜蘭澄司(森田甘路) 他 |
カラスの親指〔2012〕
タイトルのカラスとはくろうとのことでしろうとの反対を意味します。つまり、詐欺やスリのプロのことです。
ベテランの詐欺師、タケはかつてはまっとうなサラリーマンでしたが、闇金の取り立てで職を失い、借金取りにさせられそれによって相手を自殺に追い込んでしまったという過去があります。
タケはテツという男とふたりで詐欺をしていますが、スリをした少女を助けたことから彼女の姉たちも一緒に奇妙な共同生活することになります。
詐欺師が相手を信用させて、お金を騙し取るコン・ゲームスタイルの作品で、原作は道尾秀介さんの傑作を映画化したものです。
適度な笑いもありますが、スリルがあってハラハラドキドキさせられます。
すべてが伏線で、きっと最後はあなたもやられたと思うことでしょう。
監督 | 伊藤匡史 | |
脚本 | 伊藤匡史 | |
原作 | 道尾秀介 | |
公開年 | 2012年 | |
出演者 | 阿部寛 / 村上ショージ / 石原さとみ / 能年玲奈 / 小柳友 他 |
鍵泥棒のメソッド〔2012〕
『半沢直樹シリーズ』で共演前にすでに相性を発揮した堺雅人さんと香川照之さんの主演作。
監督は『運命じゃない人』や『アフタースクール』などあっと驚かせるストーリー作りで人気の内田けんじさんで、この作品の脚本も抜群。
殺し屋風のなんでも屋が風呂で転び記憶喪失になり、たまたまその場に居合わせた貧乏で死にたいと思っている役者志望の男が彼になり変わってお互い素性を入れ替えて生活するという奇想天外なストーリー。
広末涼子さんもちょっと風変わりな役柄でいい味を出しています。面白さ保証します。
監督 | 内田けんじ | |
脚本 | 内田けんじ | |
公開年 | 2012年 | |
出演者 | 堺雅人 / 香川照之 / 広末涼子 他 |
八日目の蟬〔2011〕
原作は角田光代さんによる小説で、幼児誘拐事件を描いた作品です。
愛人だった人の幼児を誘拐したのは、自分が堕胎しその子を我が子のように育てたかったためでした。
大人になった主人公の生活と、幼児だった頃の逃亡しながらの4年間の生活が交互に描かれていて、絆が奪われてしまった家族は本来あるべきの普通の家族には戻れず、本人も心を閉ざしたまま成長することになってしまいます。
許されることではないものの愛情いっぱいに育てられたことは心の中に残っていて、それがさらに葛藤を募らせ、自分も不倫関係から妊娠し、誘拐した女と同じ道を辿る運命に。
監督 | 成島出 | |
脚本 | 奥寺佐渡子 | |
原作 | 角田光代 | |
公開年 | 2011年 | |
出演者 | 井上真央 / 永作博美 / 小池栄子 他 |
探偵はBARにいる〔2011〕
北海道札幌市のすすきののバー「ケラーオオハタ」に入り浸る私立探偵とその助手の高田。
「コンドウキョウコ」と名乗る謎の女性から調査を依頼された探偵は、調べていくと2年前の札幌再開発計画絡みの放火殺人事件と1年前の実業家、桐島敏夫の暴行殺人事件の関連にたどり着きます。
その事件の影に霧島敏夫の元妻で、クラブオーナー沙織の存在が浮かび上がります。
東直己さんの小説が原作で、大泉洋さんと松田龍平さんという異色の組み合わせによるシリーズ3作品の第1作目です。
コミカルな部分も多少ありつつ、ラストはホロリとさせられるハードボイルド好きにはたまらない作品に仕上がっています。
監督 | 橋本一 | |
脚本 | 古沢良太 | |
原作 | 東直己『バーにかかってきた電話』 | |
公開年 | 2011年 | |
出演者 | 大泉洋 / 松田龍平 / 小雪 / 西田敏行 / 高嶋政伸 他 |
ステキな金縛り〔2011〕
古畑任三郎とドリフを足してほっこり具合をブレンドしたような極上コメディ
殺人事件の容疑をかけられた男にはアリバイがあり、無罪を主張する内容とは、その時金縛りにあっていたという。
依頼を受けた三流弁護士の宝生エミはその金縛りの原因でもある落ち武者の幽霊に法廷で証言するように求めます。
見える人と見えない人のいる幽霊に、あの手この手で証言させるその方法が見事。
コメディエンヌとしての実力をフルに発揮した深津さんのキュートさがとにかく魅力的。
一見荒唐無稽なようでしっかり理にかなっていて、古畑任三郎ばりのトリックも用意されている法廷サスペンスコメディの傑作。
監督 | 三谷幸喜 | |
脚本 | 三谷幸喜 | |
公開年 | 2011年 | |
出演者 | 深津絵里 / 西田敏行 / 竹内結子 / 阿部寛 / 中井貴一 他 |
告白〔2010〕
原作は本屋大賞を受賞した湊かなえさんの同名小説です。
中学生に娘を殺された女教師が生徒に復讐するというストーリーで、その教師、生徒、犯人の親など複数の視点で描かれています。
今をときめく俳優たちが生徒に名を連ねていて、さらに芦田愛菜さんがまだまだ幼かい様子に時の早さが感じられます。
ストーリーの素晴らしさもさることながら、斬新な映像と主題歌のレディオヘッド「Last Flowers」をはじめとする音楽も全編にわたって効果的に盛り上げる演出に効いていて観ていて惹きつけられます。
監督 | 中島哲也 | |
脚本 | 中島哲也 | |
原作 | 湊かなえ | |
公開年 | 2010年 | |
出演者 | 松たか子 / 岡田将生 / 木村佳乃 / 橋本愛 他 |
ゴールデンスランバー〔2010〕
仙台市で行われていた金田首相の凱旋パレードで起こった暗殺事件。
その首相暗殺の濡れ衣を、かつてアイドルを仕事中に群然助けたことにより時の人となっていた青柳雅春は着せられてしまいます。
初動の捜索や次々と犯人である証拠が上がりなど仕組まれていて、それはまさにケネディ暗殺事件のオズワルドに仕立てあげられようとしています。
ビートルズの同名楽曲“ゴールデンスランバー”になぞらえながら、大学時代の仲間とのつながりや信頼の大切さを描いています。
ラストで冒頭の伏線回収も見事。
2008年本屋大賞受賞、第21回山本周五郎賞受賞、『このミステリーがすごい!』2009年版1位と賞を総ナメした伊坂幸太郎の代表作でもある傑作サスペンスです。
監督 | 中村義洋 | |
脚本 | 中村義洋 / 林民夫 / 鈴木謙一 | |
原作 | 伊坂幸太郎 | |
公開年 | 2010年 | |
出演者 | 堺雅人 / 竹内結子 / 吉岡秀隆 / 劇団ひとり / 香川照之 / 濱田岳 他 |
2000年代
容疑者Xの献身〔2008〕
なぜこの現象が起きたかにしか興味がない天才物理学者・湯川を探偵役とした東野圭吾のガリレオシリーズの中でも特に人気の高い作品で、直木賞を獲得した屈指の名作です。
弁当屋で働く美人で評判の花岡靖子の元に夫が訪ねてきて金を無心します。
もみ合いの末に殺してしまい、それを隣に住む数学教師の石神が聞きつけ、アリバイ工作を協力することになります。
石神は湯川と大学の同級生で、天才数学者と呼ばれた男。天才と天才の対決となります。
見事なアリバイトリックで本格ミステリとしてももちろん、人間ドラマもしっかり描かれた超一流の作品で、ラストは涙なくして観れません。
監督 | 西谷弘 | |
脚本 | 福田靖 | |
公開年 | 2008年 | |
出演者 | 福山雅治 / 柴咲コウ / 北村一輝 / 松雪泰子 / 堤真一 他 |
アフタースクール〔2008〕
一流企業につとめるサラリーマンの木村が失踪します。
その親友の中学教師、神野のもとに、かつての同級生だと名乗る探偵が尋ねてきて、いっしょに彼を探すことになります。
調べていくうちに、神野の知らない木村の姿がだんだん明らかになっていきますが、思いもよらない方向へと展開していきます。
この作品はどんでん返しで有名な作品なので、あらすじでさえネタバレのためあまり書けませんが、正直序盤の展開は何がなんだかもやもやするような感じの展開が続くのですが、ある場面からガラッと見方が変わり、面白さがグングン加速していきます。
内田けんじ監督3作目にして、どんでん返し映画の傑作。
監督 | 内田けんじ | |
脚本 | 内田けんじ | |
公開年 | 2008年 | |
出演者 | 大泉洋 / 佐々木蔵之介 / 堺雅人 / 常盤貴子 / 田畑智子 他 |
アヒルと鴨のコインロッカー〔2007〕
椎名という大学生がアパートに引っ越してくると、隣に住む河崎という男に声をかけられ、友人のブータン人にあげるためにいっしょに「本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われ、断りきれずに手伝います。
河崎の過去がカットバック形式で語られていきますが、ペットショップで働いていた元恋人、ブータン人のドルジの3人に関するストーリーが展開し、琴美はペットを虐待する犯行を目撃し、その犯人たちにつけねられて、危険な目に巻き込まれていきます。
その2年前の出来事と現在の本屋襲撃がつながっていきます。
原作であっと驚くどんでん返しがあるため、映画化は難しいと思われましたが、見事に想像を覆して原作以上の出来栄えに仕上がっていると思います。
ボブ・ディランの「風にふかれて」が物語のアクセントとして効果的に使われているのも好印象です。
監督 | 中村義洋 | |
脚本 | 中村義洋 / 鈴木謙一 | |
現作 | 伊坂幸太郎 | |
公開年 | 2007年 | |
出演者 | 濱田岳 / 瑛太 / 関めぐみ / 大塚寧々 他 |
キサラギ〔2007〕
自殺したマイナーアイドル・如月ミキの一周忌にファンサイトを通じて5人の男が集まります。
それぞれの自慢のコレクションを持ち寄り、和やかにしていたものの、その中の一人が彼女の死は自殺ではなく他殺だと言い出し状況は一変します。
徐々に明らかになっていく当時の状況と次々と明かされていく5人の正体に驚かされるコメディタッチの密室推理劇です。
舞台劇のようにほぼ一つの部屋の中で進行するので、それぞれの会話とやりとりだけで物語が進行していきます。
マイナーアイドルを愛する5人の男というテーマも斬新で、ヒット作連発している古沢良太さんの初期の脚本作品です。
監督 | 佐藤祐市 | |
脚本 | 古沢良太 | |
公開年 | 2007年 | |
出演者 | 小栗旬 / ユースケ・サンタマリア / 小出恵介 / 塚地武雅 / 香川照之 他 |
犯人に告ぐ〔2007〕
連続児童殺害事件が世間を賑わせているなか、特別捜査官に任命されたのは、その事件の6年前に誘拐事件の捜査を指揮し、犯人を取り逃して左遷させられていた巻島刑事でした。
彼はその6年前の事件の記者会見で炎上した過去がありますが、今回の事件でもテレビを通して犯人に対して挑戦状を叩きつけます。
過去の事件と現在の事件を並行して捜査を進めますが、果たして捜査の行方は。
犯人による劇場型犯罪というのはよくありますが、警察がメディアを使って犯人を追い詰めていくという手法が面白いです。
監督 | 瀧本智行 | |
脚本 | 福田靖 | |
原作 | 雫井脩介 | |
公開年 | 2007年 | |
出演者 | 豊川悦司 / 石橋凌 / 片岡礼子 / 小澤征悦 / 井川遥 / 笹野高史 他 |
暗いところで待ち合わせ〔2006〕
交通事故で視力をほとんど失ったミチルは父と二人で暮らしていましたが、父が亡くなってしまい、一人で暮らすことに。
そんな彼女の部屋に殺人容疑で警察に追われているアキヒロという男が逃げ込み、ミチルに気づかれないように潜み始めます。
誰かがいる気配を感じながらも気づかないふりを続けながら、奇妙な共同生活を始めます。
つっこみどころが多少あるものの、やがてアキヒロの目的がわかった時、あっと驚かされる結末が待っています。
目の見えない中、部屋に誰れかがいるかも、という心理的な怖さがありながらもどこか温かみもある乙一作品の傑作です。
監督 | 天願大介 | |
脚本 | 天願大介 | |
原作 | 乙一 | |
公開年 | 2006年 | |
出演者 | 田中麗奈 / チェン・ボーリン / 井川遥 / 宮地真緒 / 岸部一徳 / 佐藤浩市 他 |
半落ち〔2004〕
本当に裁かれるべき罪とは何かを問う重厚な社会派ミステリーの傑作
「半落ち」とは警察用語で、「一部自供した」という意味。
現職の県警幹部、梶警部がアルツハイマーの妻を殺害したと自首してきます。
犯行は認めているものの、事件が発生してから出頭するまで「空白の二日間」があったが、それに関してはまったく自供しません。
何かを隠し守ろうとしているようなのだが、いったいその二日間どうしていたのかが争点になっていきます。
原作が直木賞の選考で「致命的欠点」を指摘され、落選したことから作者の横山秀夫さんが直木賞と決別したといういわくつきの作品ですが、本当に裁かれるべき罪とは何かを問う重厚な社会派ミステリーの傑作です。
監督 | 佐々部清 | |
脚本 | 田部俊行 / 佐々部清 | |
原作 | 横山秀夫 | |
公開年 | 2004年 | |
出演者 | 寺尾聰 / 原田美枝子 / 吉岡秀隆 / 鶴田真由 / 柴田恭兵 他 |
13階段〔2003〕
定年間近の刑務官・南郷は元服役囚・三上とともに報酬目当てで、10年前に起きた冤罪の可能性のある事件の真相を探るべく調査をします。
真相にたどり着けないと3ヶ月後には死刑執行されてしまうのですが、手がかりは記憶を失っている犯人が朧げに覚えている「階段を登っていた」という記憶のみ。
調査をしていく中で三上と事件に共通点が浮かび上がってきます。
高野和明さんのデビュー作にして、江戸川乱歩賞を受賞した原作をもとに、死刑制度の問題や死刑される側とする側の苦悩と葛藤も描かれ、複雑に謎が絡み合ったミステリの傑作です。
監督 | 長澤雅彦 | |
脚本 | 森下直 | |
原作 | 高野和明『13階段』 | |
公開年 | 2003年 | |
出演者 | 反町隆史 / 山崎努 / 笑福亭鶴瓶 / 田中麗奈 他 |
まとめ


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