2004年
『Together We're Heavy』 ザ・ポリフォニック・スプリー - The Polyphonic Spree〔2004〕
P「このバンドを知らない人はぜひ覚えてほしいです。アメリカの混成・シンフォニー・ロックグループで、多い時でメンバーが27人もいました」
W「通常の楽器の他にフルートやトロンボーン、ヴァイオリン、ホルンなど他のバンドでは見られないようなバンド構成で、さらにコーラス隊も数人いて圧巻。とにかく多幸感溢れる楽曲群で、ライブの破壊力は絶大」
『Funeral』 アーケイド・ファイア - Arcade Fire〔2004〕
P「カナダを代表するインディー・ロックバンドのデビュー・アルバム」
W「デビュー当時は様々な楽器を駆使してメランコリックな楽曲を演奏するスタイルが個人的にポリフォニック・スプリーと似た印象を受け、どハマりした作品。“Wake Up”は必聴」
『All For A Reason』ヘイヴン - Haven〔2004〕
P「今となっては忘れ去れてた感もありますが、個人的にはかなり好きなイギリスのロックバンドの2ndアルバム」
W「奇を衒わない正統なロックバンドで、トラヴィスなどに通じる美メロやコーラスワークが涙腺を刺激する系の傑作。“Have No Fear”は名曲」
2005年
『Illinoise』スフィアン・スティーヴンス - Sufjan Stevens〔2005〕
P「アメリカ・ミシガン州出身のシンガー・ソングライターによる傑作アルバム」
W「エリオット・スミスにも例えられますが、かなりユニークでポップセンスのある持ち主。イリノイ州をテーマにしている作品」
『The New Fellas』 ザ・クリブス - The Cribs〔2005〕
P「イギリスの3兄弟によるロックバンドの2ndアルバム」
W「まさにギターロックの醍醐味が感じられるかっこよさ。ガレージ・ロック風だけど、そこまで尖ってなくてポップさが絶妙」
『Employment』 カイザー・チーフス - Kaiser Chiefs〔2005〕
P「イギリスのリーズ出身のロックバンドのデビューアルバム」
W「フランツフェルディナンドにも通じるキャッチーでダンサブルなロックサウンド。今やイギリスで国民的人気を誇る息が長いバンド」
2006年
『Friendly Fire』ショーン・レノン - Sean Lennon〔2006〕
P「ご存知ジョン・レノンの息子によるソロ2ndアルバム」
W「デビューアルバムのオルタナな感じから一変、8年の時を経て制作された、最高にメランコリックな傑作です」
2007年
『The Redwalls』ザ・レッドウォールズ - The Redwalls〔2007〕
70年代ロックとポップさの掛け合わせ具合が絶妙
P「70年代のブリティッシュロックにもろに影響を受けたローガン・ベーレンとジャスティン・ベーレン兄弟によって結成されたアメリカのバンドの3枚目のアルバム」
W「黒っぽいロックをベースにしつつ、プロデューサーにはトーレ・ヨハンソンを迎えてポップさを絶妙にまぶしていて、バラードも含めかなりいい曲がつまっています。兄弟バンドといえば、オアシスのサポートもつとめたり、声もリアムに似ていたりと何かと共通点を感じます」
『Oracular Spectacular』エム・ジー・エム・ティー - MGMT〔2007〕
P「ニューヨーク・ブルックリン出身のアンドリュー・ヴァンウィンガーデンとベン・ゴールドワッサーを中心にしたMGMTとしてのデビュー・アルバム」
W「ちなみに前身バンドが「The Management」といってそれを略したのが現在のバンド名。フレーミングリップスなどに通じるドリーミーでサイケなポップさが魅力。“Kids”は時代を代表する名曲」
『Traffic And Weather』ファウンテインズ・オブ・ウェイン - Fountains Of Wayne〔2007〕
P「アメリカが誇るパワー・ポップバンドの傑作5thアルバム」
W「ダンスビートも取り入れた1曲目からテンション上がりまくりで、ポップ職人とは彼らのようなバンドを言うのだと思ってしまう作品」
『These Things Move in Threes』マムラ - Mums-Ra〔2007〕
P「フランツ・フェルディナンドとカイザー・チーフスのマネージメント・チームが送り出したイギリスブライトンの5人組バンドのデビュー・アルバム」
W「抜群のポップ・センスを誇り、映画『(500)日のサマー』のエンディングでも使われた“She's Got You High”などキュンキュンする名曲多し」
『It Won't Be Soon Before Long』マルーン5 - Maroon 5〔2007〕
P「ご存知アダム・レヴィーン率いるマルーン5の2ndアルバム」
W「大ヒットを記録したジャジーな前作に比べて、より踊れるロックとなった本作。とにかくアップテンポな曲からお得意の聴かせるミディアムテンポの曲までポップセンスが光る傑作」
2008年
『Nighttiming』ココナッツ・レコーズ - Coconut Records〔2008〕
P「元ファントム・プラネットのドラマーで、俳優でもあるジェイソン・シュワルツマンによるバンド名義のソロ・アルバム」
W「パワーポップからカントリー、ディスコテイストと多彩な楽曲をセンスよくまとめる才能がものすごい。女優のキルスティン・ダンストも2曲で参加しています」
『Glasvegas』グラスヴェガス - Glasvegas〔2008〕
P「スコットランド・グラスゴー出身のシューゲイザー・バンドのデビュー・アルバム」
W「元クリエイション・レコーズの社長アラン・マッギーが惚れ込んだバンドで、シューゲイザーだけど暗さはなく、ポップというのが彼らの持ち味」
2009年
『Tinted Windows』ティンテッド・ウィンドウズ - Tinted Windows 〔2009〕
すごい4人が集まったパワー・ポップ界のスーパー・バンドの傑作
P「ベースが今は亡きファウンテインズ・オブ・ウェインのアダム・シュレシンジャー、ギターがスマッシング・パンキンズのジェームス・イハ、ドラムがあのチープ・トリックのバン・E・カルロス、そして歌うのがハンソンのテイラー・ハンソンという奇跡のような4人組バンドの唯一のアルバム」
W「この4人が集まって悪いわけがありません。まさにチープ・トリックを彷彿とさせるパワー・ポップの玉手箱のような超名盤」
『Merriweather Post Pavillion』アニマル・コレクティヴ - Animal Collective〔2009〕
P「アメリカのエクスペリメンタル・ポップバンドの9thアルバム」
W「ポスト・ロック、エレクトロニカ、サイケデリックなどを自在に行き来する実験的でポップなサウンドが特徴。バンド史上最大のヒットを記録した作品」
2011年
『Never Trust A Happy Song』 グループラブ - Grouplove〔2011〕
P「アメリカ男女混成5人組バンドのデビューアルバム」
W「当時アップルのCMに起用されたりととにかくポップさのレベルが違います。多幸感溢れるメロディが満載で、男女掛け合いのヴォーカルが気持ちいいいです」
『Torches』フォスター・ザ・ピープル - Foster the People〔2011〕
P「アメリカ・ロサンゼルス出身のインディーロックバンドのデビュー・アルバム」
W「ダンサブルでポップなサウンドが持ち味で、聴いていて本当に楽しいです。大ヒット曲“Pumped Up Kicks”など癖になります」
2012年
『My Head Is an Animal』オブ・モンスターズ・アンド・メン - Of Monsters and Men〔2012〕
P「アイスランド出身の男女混成インディー・バンド、オブ・モンスターズ・アンド・メンの傑作1stアルバム」
W「男女ツインヴォーカルのハーモニーが美しく、時に力強いのが特徴。かけあいのコーラスなどが曲にアクセントをもたらしています」
『Lonerism』テーム・インパラ - Tame Impala〔2012〕
P「オーストラリアのミュージシャン、ケヴィン・パーカーによるプロジェクトの2ndアルバム」
W「サイケデリックなロックサウンドが特徴的で、1曲目がコンプレックスの“Be My Baby”に聴こえてしまうのは私だけでしょうか。ビートルズのリボルバー愛を強く感じます」
『Babel』マムフォード・アンド・サンズ - Mumford & Sons〔2012〕
2013年、第55回のグラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞した名盤!
P「1stアルバム『Sigh No More』で鮮烈のデビューをはたしたイギリス・ロンドンで結成された4人組のロックバンドの2ndアルバム」
W「ギターやマンドリン、バンジョー、アコーディオンなどフォーキーな楽器を激しくかきならす独特なスタイルで、どこか懐かしいようで新しい楽曲が魅力」
2013年
『We Are The 21st Century Ambassadors OF Peace & Mag』フォクシジェン - Foxygen〔2013〕
P「アメリカ・カリフォルニアで結成されたインディーロック・デュオの2ndアルバム」
W「60、70年代のサイケやグラム・ロックに影響を受けたサウンドがセンス良く、かなりのロックマニアぶりがうかがえます」
『Melophobia』ケイジ・ジ・エレファント - Cage The Elephant〔2013〕
P「2006年に、アメリカ・ケンタッキー州で結成されたロックバンド、ケイジ・ジ・エレファントの3rdアルバム」
W「このバンドはすきだらけなんだけど、そこがまた最高。5枚目の『Social Cues』ではグラミー賞のベストロックアルバムを受賞している注目のバンド」
2014年
『From The Swing Into The Deep』ノーヴェンバー・ディセンバー - NovemberDecember〔2014〕
W「デンマーク出身の5人組インディー・バンドのデビュー・アルバム」
P「フォーキーでコーラスワークが抜群。フォークといっても北欧だからか地味さは感じず、垢抜けた雰囲気があります。良質でポップなサウンドが満載」
2016年
『Do Hollywood』ザ・レモン・ツイッグス- The Lemon Twigs〔2016〕
P「アメリカ、ニューヨーク州ロングアイランド出身の若き兄弟バンド、ザ・レモン・ツイッグスの1stアルバム」
W「デビュー時は兄のブライアン・ダダリオが19歳、弟のマイケル・ダダリオがなんと17歳という驚きの年齢ながら、サウンドはこれまた驚きのバロック・ロックなるオールド・ロックに独自の解釈を加えたような、なんとも斬新なポップワールド全開なサウンド。ビートルズはもちろん、ザ・フー、クイーン、デヴィッド・ボウイなど、一聴しただけでにやりとさせられるテイストが満載」
『Hope』ザ・ストランベラズ - The Strumbellas〔2016〕
ウィルコやポリフォニック・スプリーあたりが好きな人には激オススメ!
P「2008年に、カナダのトロント・オンタリオで結成されたインディー・フォーク・ロックバンド」
W「カナダのグラミー賞とも言われるジュノ・アワードも受賞している実力派で、1曲目の“Spirit”だけでもまずは聴いてほしい。まさに名曲」
『Teens Of Denial』カー・シート・ヘッドレスト - Car Seat Headrest〔2016〕
P「USインディ・シーン期待の新星、ウィル・トレドを中心とするシアトルのバンド、カー・シート・ヘッドレストの2ndアルバム」
W「まさに90年代、2000年代の名うてのバンドの影響をこれでもかと吸収し、独自のサウンドにまとめあげているといった感じで、ウィーザーやストロークス、フランツ・フェルディナンド、ウィルコや、ペイヴメントなどガレージパンクからロー・ファイなものまで、いろいろなテイストを感じさせてくれます」
2019年
『Stroke Manor 』ザ・マイナス5 - The Minus 5 〔2019〕
P「元R.E.M.で活躍したスコット・マッコーイ率いる1990年代から活躍するバンドのアルバムです」
W「2017年にマッコーイが脳卒中で倒れ、それを支えるために元R.E.M.のピーター・バックやウィルコのジェフ・トゥイーディなど豪華なメンツが参加したアルバムで、奇跡の復活を果たしただけでなく、サイケデリックでドリーミーな極上のパワー・ポップアルバムに仕上がっています」
2020年
『Never Not Together』ナダ・サーフ - Nada Surf
この時代に、こんなまっとうなギターポップを聴かせてくれることに、まじ感謝!
P「バンドの歴史は古く、92年ニューヨーク・ブルックリンで結成し、本作が9作目のアルバム」
W「メロディがほんとうに瑞々しく、ギターポップの理想形ともいえる名作。
ティーンエイジ・ファンクラブあたりが好きな人は、どストライクなはず」
『Marigold』パイングローヴ - Pinegrove
P「アメリカ・ニュージャージー出身のインディーロック・バンドの通算4枚目にして、老舗レーベル〈Rough Trade 〉からリリースされた日本デビュー盤」
W「カントリーやフォーク、パンクロックから影響を受けていて、イーグルスやジェイホークスのようなカントリーテイストもあれば、ファウンテインズ・オブ・ウェインのようなギターポップど真ん中のような曲もあり、派手さはないけど、いい意味でメジャー感がなく、エモいメロディセンスが最高」
2021年
『W.L.』ザ・スナッツ - The Snuts
P「数少ないインディーロックの中でも最注目なのがスコットランド出身のこのバンドのデビュー・フルアルバムです」
W「アークティック・モンキーズやリバティーンズに影響を受けたという彼らのサウンドはまさしくアクモン感全開。
でも、その枠に収まらない楽曲の良さもあり、“Glasgow”のような若さはじける楽曲や“No Place I'd Rather Go”のパワーバラードもあり最高です」
『It Won't Always Be Like This』インヘイラー - Inhaler
P「UKロック好きにはたまらないアイルランド出身の若手バンドによるデビューアルバム」
W「ヴォーカルはあのU2のボノの息子でもあるイライジャ・ヒューソンでここまで似るかというほど声がそっくり。
でも、そんなことは関係ないないとも思えるほど、ストロークスなどを彷彿とさせる心地よいギターロックな楽曲が満載。将来が楽しみなバンドです」
『How Beautiful Life Can Be』ザ・ラサムズ - The Lathums
P「アイランド・レコーズと契約したUKマンチェスター出身のインディー・ロックバンドのデビューアルバム」
W「ネオアコ、ギターポップなサウンドで、どこか懐かしく、陰りがある印象でスミスなどを彷彿とさせる新人離れした作品。
プロデューサーを務めているのがザ・コーラルのジェイムズ・スケリーとクリス・テイラーでその辺の影響が感じられます」
まとめ
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