現代(00年代)の三大ギタリスト
ジョン・メイヤー - John Mayer
シンガーとしても、ギタリストとしても超一流
アメリカ・コネチカット州出身で、バークリー音楽大学に入学したものの、数ヶ月で中退しています。
その後、2001年にアコースティック・ギターを抱えたシンガー・ソングライターとしてデビューし、卓越したソングライティング能力を発揮。瞬く間にポップさとエネルギッシュなギターで一躍人気を獲得していきます。
ギタースタイルとしてはジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイヴォーンを敬愛していて、もろに影響を感じさせるブルージーなロックスタイルとポップなアコースティックセンスのバランスが絶妙。そのテクニカルなギターセンスは皆が一目を置く存在と言えます。
Continuum〔2006〕
W「グラミー賞を2部門受賞し、人気を決定づけた傑作3rdアルバム」
P「冒頭のメロウな“Waiting On The World To Change”から印象的なギターがかっこいい“Belief”、雄大な世界が広がる名曲“Gravity”、極め付けはジミヘンのカヴァー“Bold As Love”と最初から最後まで完璧なアルバム構成です」
The Search for Everything〔2017〕
W「渋みが増してきた後期の傑作7枚目のアルバムです」
P「ソウルフルな曲からブルージーな曲、バラード調までアルバムの流れもよく、落ち着きのあるバンドサウンドで、捨て曲が本当に一曲もありません」
Where The Light Is:John Mayer Live in Los Angeles〔2008〕
ジョン・メイヤーのギタリストとしての凄さは、ライブでよりよくわかります
W「【アコースティックパート】、【ジョン・メイヤー・トリオパート】、【フルバンドパート】と3部で構成された、まさにジョン・メイヤーの凄さがよくわかるライブアルバムがこちら」
P「アルバムではあまり感じられないギタープレイも、ライブならではのアドリブを弾きまくりで、それぞれ異なる形態で演奏されるからこそ多彩さを実感できます」
デレク・トラックス - Derek Trucks
スライド・ギターの名手だけど、それだけじゃないテクニシャン
アメリカ・フロリダ州出身で、オールマン・ブラザーズ・バンドのオリジナル・メンバーのドラマー、ブッチ・トラックスの甥で9歳からギターを弾き始めたといいます。
10代にして1995年にデレク・トラックス・バンドを結成し、自分のバンドと並行してオールマン・ブラザース・バンドのメンバーも務めていました。
2010年からは自身の妻でもあるスーザン・テデスキとともにバンドを合併し、現在はテデスキ・トラックス・バンドとして活動しています。
ギタースタイルはルーツに根ざしたサザン・ロックのスライドギターの名手として名をはせていますが、それにとどまらずジャズやインド音楽、民族音楽など、さまざまな音楽性を備えている現代最高峰のギタリストの一人です。
The Derek Trucks Band / デレク・トラックス・バンド -The Derek Trucks Band〔1997〕
若干18歳にして驚異のテクニックを披露するデビュー・アルバム!
W「このデビューアルバムは、サザン・ロックというイメージはほとんどありません」
P「9曲のうちの大半がジョン・コルトレーンやウェイン・ショーター、マイルス・デイヴィスといったジャズのカヴァーで、その高度なテクニックに酔いしれることができます。オリジナル曲もフュージョンよりのブルース・ジャズ・ロックで、デレクの志向を感じることができます」
Joyful Noise / デレク・トラックス・バンド -The Derek Trucks Band〔2002〕
W「2002年にリリースした3枚目のアルバムです」
P「このアルバムでは、故ソロモン・バーグが歌う曲やパナマのサルサ歌手、ルーベン・ブラデスをフューチャーした曲、パキスタンのミュージシャンの曲など、幅広いジャンルを取り入れた、まさに多様な魅力を実感できる作品です。
極め付けは妻のスーザン・テデスキが歌うジェームス・ブラウンのカヴァー曲“Baby, You’re Right”はブルージーで最高です」
Live At Georgia Theatre / デレク・トラックス・バンド -The Derek Trucks Band〔2004〕
W「デレク・トラックス・バンドとしては3枚のライブアルバムをリリースしていますが、どれもおすすめです」
P「ライブではスタジオアルバムよりも弾きまくっていて、スライド・ギターのテクニックを思いっきり堪能することができます」
ジョン・フルシアンテ - John Frusciante
現代の鬼才、怪物ギタリスト
ご存知レッド・ホット・チリ・ペッパーズのギタリストで、11歳の頃からギターを始め、15歳の時にライブで観たレッド・ホット・チリ・ペッパーズに魅了され、バンドに大抜擢されたのはなんと18歳です。
その後は薬物中毒やうつ病によって1992年にバンドを脱退したものの、そこから立ち直り1999年に復帰。その後も脱退と復帰を繰り返しています。
その合間合間で行っているソロ活動が実はジョンの真価で、多数素晴らしいアルバムをリリースしています。
ギタースタイルは狂気と繊細さと美しさが混在する独創的なもので、パンクをルーツにした荒々しさと、ジミ・ヘンドリックスやフランク・ザッパなどあらゆるギタリストのスタイルを咀嚼した幅広いギターセンスに溢れています。
バンドよりもむしろソロではアコースティックなものやポップな曲からプログレ的なものやアヴァンギャルドなもの、さらにはエレクトロ・ミュージックなど変幻自在のスタイルを聴くことができます。
Californication / レッド・ホット・チリ・ペッパーズ -Red Hot Chili Peppers〔1999〕
W「リハビリによって薬漬けの生活からバンドへ復帰した7枚目のアルバム」
P「それまでの代名詞ともいえるファンキーなミクスチャーロックは控えめで、ジョン特有の美しいメロディとミドルテンポでメロウな楽曲が際立っています。また、このアルバムでジョンは斬新なサウンドを作り出しています」
Stadium Arcadium / レッド・ホット・チリ・ペッパーズ -Red Hot Chili Peppers〔2006〕
W「リック・ルービンをプロデューサーに迎えた9枚目のアルバムで初の2枚組アルバムです」
P「バンドの中でのジョンの役割がもっとも大きくなった作品とも言えて、ファンク色の強い曲からメロディアスな曲、アコースティックでウェットな曲まで多種多様な楽曲を含みながら、全体的にはまとまりあっているという、まさにモンスター級の傑作」
Shadows Collide With People〔2004〕
W「ジョンはバンドと並行してソロでも10作以上をリリースしていますが、これはその4作目のアルバムです」
P「このアルバムまでのソロは一人で作りあげていたのが、本作ではレッチリの盟友チャド・スミスやフリー、マーズ・ヴォルタのオマー・ロドリゲス・ロペスなどが参加して、驚くべき完成度の作品に仕上がっています。
全19曲で、この一枚を聴けばレッチリとしてのジョンは一面的でしかないというのがよくわかると思います。ポップな面からアヴァンギャルドな面まで、多種多様なサウンドを堪能でき、またヴォーカリストとしても魅力的です」
まとめ
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