1991年
『Use Your Illusion』ガンズ・アンド・ローゼズ - Guns N' Roses〔1991〕
P「別々にリリースされた2枚のアルバムで、ものすごい質とボリュームを誇るすべてを出し切った感のある傑作2ndアルバム」
W「映画『ターミネーター2』の主題歌となった“You Could Be Mine”が有名ですが、ハードな曲から名バラード、さらにはポール・マッカートニーやボブ・ディランのカバーなども収録された、バラエティ豊かなアルバム」
『Achtung Baby』U2〔1991〕
P「80年代は社会問題に切り込み、とがりまくっていたU2が、バンドスタイルを一変させた90年代の傑作」
W「現代的なサウンドを取り入れて、スタジアム・ロック・バンドへ舵をきった作品。名曲“One”、“Love Is Blindness”は必聴です」
『Mama Said』レニー・クラヴィッツ- Lenny Kravitz〔1991〕
P「アメリカを代表するシンガー・ソングライターにしてギタリストの傑作2ndアルバム」
W「90年代を代表する名曲“Stand By My Woman”や“All I Ever Wanted”など名バラードから、ソウル、ファンク、ブルースまで、あらゆるジャンルを飲み込んだ時代を超えて聴ける名盤。ちなみに、ガンズのスラッシュ(高校の同級生!)やショーン・レノンも参加となんとも豪華」
『Screamadelica』プライマル・スクリーム- Primal Scream〔1991〕
P「クリエイション・レコーズ主宰のアラン・マッギーに、レーベルのベストバンドと評された彼らの傑作3rdアルバム」
W「アルバムごとにジャンルを変えてしまうほどの変化を続けてきた彼らがダンスミュージックに接近。1曲目からハイライトを迎えるかのような“Movin'On Up”の幸福感。この他にもサイケ感満載の曲が続き、ジャズやゴスペルの要素なども取り入れるなど懐も深く、トータルでコンセプチュアルにつくられた聴きどころ満載の傑作」
『Loveless』マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン- My Bloody Valentine〔1991〕
P「シューゲイザーの代名詞ともいえるアイルランド出身の傑作2ndアルバム」
W「練りに練られたこのアルバムは、完成させては解体することを繰り返し、その費用はなんと約25万ポンド(日本円にして約4500万円)とのこと。それがアランマッギーのクリエイション・レコーズを倒産寸前に追い込んだひとつの要因と言われています」
『Girlfriend』マシュー・スウィート - Matthew Sweet〔1991〕
P「ギターポップといえばこの人を抜きに語れない傑作3rdアルバム」
W「過去のロックのエッセンスを汲み取り、見事に自分の音として昇華しています。ギターもうまく、ポップな曲とは裏腹に結構ブルージーにギターを弾きまくっています」
『Metallica』メタリカ - Metallica〔1991〕
ホワイトアルバムと言えばビートルズ、ブラックアルバムと言えばこの作品!
P「スラッシュメタル四天王の筆頭バンドの傑作アルバム」
W「それまでのスピードと複雑な拍子を封印し、重量感のあるグルーヴを重視したそのサウンドは、当時は正直戸惑いましたが、スラッシュメタルの枠にとどまらず、後にラウドロックに与えた影響ははかり知れません。1曲目からゾクゾクする“Enter Sandman”は必聴です」
『Waking Up the Neighbours』ブライアン・アダムス - Bryan Adams〔1991〕
全英で16週連続1位と最長連続1位としてギネスブックに登録されたアルバム!
P「90年代の主役の一人ともいえる、カナダ出身のシンガー・ソングライターの名盤」
W「骨太で疾走感あふれるロックンロールサウンドが中心で、ギタリストとしても派手さはないもののリフや音づくりのセンスは抜群です。ときにブルース・スプリングスティーン、もろにデフ・レパード感満載なのはご愛嬌。映画『ロビンフッド』のテーマ曲としても使われた“アイ・ドゥ・イット・フォー・ユー”は名曲」
『Green Mind』ダイナソーJr. - Dinosaur Jr.〔1991〕
P「アメリカのオルタナティブ・ロックバンドのメジャー・アルバム第一弾です」
W「アルバムジャケットもなんとも印象的ですが、彼らの持ち味ともいえるノイジーなギターサウンドとポップなメロディが魅力。J・マスシスのしゃがれた独特の声がたまりません。疾走感あふれる楽曲は気持ちいいですし、アコースティックな曲も実はお手のもの」
『Innuendo』クイーン - Queen〔1991〕
P「フレディ・マーキュリー存命中としてのラストアルバムにして、死を悟りながら制作された魂の一枚」
W「一部の曲を除いて、全編にわたって悲壮感が漂っており、どうしても姿勢を正さずにはいられません。重厚なオープニングの“Innuendo”から、ラスト“The Show Must Go On”にいたってはこれ以上の曲はないという、まさにバンドの歴史に終止符を打つ、必聴の一曲」
『Nevermind』ニルヴァーナ - Nirvana〔1991〕
P「たった3枚のアルバムを残して伝説となった、カート・コバーンを中心としたアメリカのロックバンドの全世界で4,000万枚以上(現在はもっとでしょうか)のセールスを記録しているモンスターアルバム」
W「“Smells Like Teen Spirit”や“Breed”のような激しい曲のかっこよさはもちろん、“Come As You Are”や“Lithium”のようなミディアムテンポの曲でもじっくり聴かせられるのが彼らの魅力。このアルバムから現フー・ファイターズのデイヴ・グロールをドラマーに据え、ドラミングはもちろん、コーラスワークでも貢献しています」
1990年
『Bellybutton』ジェリーフィッシュ - Jellyfish〔1990〕
P「90年代にたったの2枚のアルバムを残して解散したスーパーバンドでインディー・シーンに与えた影響ははかりしれません」
W「ジャンルとしてはパワー・ポップ(ギター・ポップとも?)と呼ばれる、いわゆるメロディが際立つキャッチーなロックサウンドで、ビートルズやクイーン、チープトリックなどの影響が強く感じられます」
『Pills 'n' Thrills and Bellyaches』ハッピー・マンデーズ - Jellyfish〔1990〕
トム・ヨークもデーモン・アルバーンもリスペクトしたバンドの傑作!
P「ストーン・ローゼズやニュー・オーダーらとともにマッドチェスター・ムーヴメントを盛り上げた中心バンドの3rdアルバム」
W「ダンスビートにのせて、どこかミック・ジャガーを思わせれる少し調子外れともいえるヴォーカルで歌い上げるのが魅力。バンド名から能天気なイメージを感じるかもしれませんが、サイケ調な明るい部分もありつつ、全体的に陰りや憂いがあり、そのグルーヴ感がたまらなくかっこいいです」
『The La's』ザ・ラーズ - The La's〔1990〕
P「たった一枚のアルバムで、名を残しているバンドの傑作デビュー・アルバム」
W「名曲“ゼア・シー・ゴーズ”をはじめとして、アルバムの出来はものすごく素晴らしいものながら、デビューから3年しても完成しないアルバムをメンバーに無断でレコード会社がリリースしてしまい、彼らは仕上がりに納得しないまま、その後活動停止してしまったといういわくつきのアルバム」
『Third Eye』レッド・クロス - Red Kross〔1990〕
P「90年代にはパワーポップ(ギター・ポップ)というジャンルで一時代を築いたバンドの傑作アルバム」
W「アルバムジャケットは苦笑せざるを得ない感じですが、演奏はグランジ寄りな激しいサウンドながら、メロディセンスは抜群にポップ。初期のザ・フーを思わせる1曲目から、少年ナイフにインスパイアされたとういう4曲目など聴きどころ満載で、全曲楽しませてくれます」
『Nowhere』ライド - Ride〔1990〕
マイブラの『Loveless』とシューゲイザーの名盤として人気を2分する名盤!
P「オアシスやビーディ・アイのベーシストとしても知られるアンディ・ベルを中心としたバンドのデビュー・アルバム」
W「初期衝動の塊のような圧倒的な1曲目“Seagull”から、美しい清涼感あふれる曲まで楽しめますが、なんといっても最大の聴きどころは轟音ツインギターとツインヴォーカルによる美しいハーモニーです」
『Jordan: The Comeback』プリファブ・スプラウト - Prefab Sprout〔1990〕
P「1982年にイギリスでデビューしたネオアコの代表格のバンドの傑作アルバム」
W「イギリスのBrit Awardsでもベスト・アルバムにノミネートされた19曲もある大作。完璧主義者のパディ・マクアルーンがこだわり抜いた楽曲に捨て曲は一切なく、サウンド的にはシンセサイザーを効果的に用いて、ポップスともロックともニューエイジともいえるジャンルレスで美しく、儚いメロディに魅了されます」
『Ragged Glory』ニール・ヤング - Neil Young〔1990〕
P「ロック界のレジェンドの一人で、この時代グランジ・ムーヴメントに多大な影響を与えたニール・ヤングの傑作アルバム」
W「本作はニール・ヤング&クレイジーホース名義でリリースされ、ライブレコーディングされており、まさに臨場感あふれる仕上がりとなっています。カントリー調のロックからヘヴィな曲まで捨て曲がなく十分に堪能できます。特にハードな“F*!#in' Up”や感動的な“Over and Over”、“Days That Used To Be”がおすすめです」
まとめ
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