こんな方に
- 歴史/時代小説初心者の方
- 歴史小説の面白いものを知りたい!
- 時代別におすすめの歴史小説を知りたい!
こんな方におすすめの歴史/時代小説をご紹介します。
※作品年度は初出を表記しています。
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平安時代
『火怨 北の燿星アテルイ』高橋 克彦〔1999〕
東北地方を舞台にしたものというのは数少ない印象がありますが、高橋さんは大河ドラマにもなった『炎立つ』と『天を衝く』とあわせて「陸奥三部作」を書かれています。
この作品の舞台は平安時代初期で、蝦夷の英雄アテルイと桓武天皇の軍事を支えた征夷大将軍、坂上田村麻呂らとの戦いを蝦夷の視点から描いています。
中央集権的なヤマトの政治制度と古代東北の関係性も学ぶことができて、さらにそれに憤りを感じさせる熱いドラマがあり、あまり歴史の表に現れない戦いを堪能できます。
鎌倉時代
『炎環』永井 路子〔1964〕
“いいくにつくろう鎌倉幕府”なんてほのぼのとした覚え方に反して、源氏や北条の身内、幕府成立を支えた人間の間に渦巻くどろどろした政治的な人間ドラマを堪能できるのがこの作品です。
4つの作品が絡み合い、それぞれの主人公が歴史上ではマイナーな頼朝の異母弟で僧侶の阿野全成、その妻で北条政子の妹・阿波局、鎌倉幕府の御家人・梶原景時、そして北条時政、義時の視点から描かれています。
戦いのシーンはさらりと流し、基本的には政治的な部分のみを描いていて、それぞれの視点からの頼朝、頼家像だったり、歴史的に知られる認識と想いのギャップが重層的に浮かび上がってきます。
1964年下半期の直木賞を受賞した傑作です。
鎌倉時代末期〜室町時代
『極楽征夷大将軍』垣根 涼介 〔2023〕
いかに足利幕府が誕生して室町時代がどうだったか流れがよくわかる大作
長く続いた執権・北条家による鎌倉幕府を、後醍醐天皇のクーデターによって滅亡させる立役者となったのが源氏の流れを汲む後の室町幕府初代将軍足利尊氏(たかうじ)と弟・直義(ただよし)兄弟でした。
室町幕府成立後の南北朝の争いや、身内同士の内紛、関係者の多さなど歴史的にわかりづらい点が多々ある時代ですが、弟・直義と足利家の側近として支えた高師直(こう の もろなお)の視点で、幼名の時代からそれぞれの生涯を終えるまでの流れを見事に描いています。
それぞれの思惑が交差する権力争いと謎に包まれた尊氏の人物像を大胆に捉えた、第169回直木三十五賞を受賞した大作です。
安土桃山時代
『利休にたずねよ』山本 兼一〔2008〕
秀吉に茶頭としてつかえ、天下一の茶人とうたわれた千利休。
彼は秀吉に思い通りにならないということで妬まれ、表向きは大徳寺山門に安置された利休の木像が不敬であることと茶道具を法外な高値で売り、売僧になりはてているという罪で切腹を言い渡されます。
利休は女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持ち、誰に言われてもその秘密を明かそうとしません。
そんな利休の秘密につつまれた生涯を、数々の歴史上の人物の視線を交えながら驚くべき見事な構成で鮮やかに描いた第140回直木賞を受賞した傑作です。
『信長の原理』垣根 涼介〔2018〕
垣根涼介さんといえば、『ワイルドソウル』や『ヒートアイランド』シリーズなど手に汗にぎるハードボイルドなアクション小説が代表作ですが、近年はもっぱら歴史小説に活動範囲を広げています。
歴史小説に現代的なエッセンスを取り入れ、信長がなぜ裏切られ続けて死んでいくのかを「パレートの法則(80/20 rule)」を用いて表現していきます。
信長をはじめ、家臣それぞれが一人称として語られていくので、その時何を思って、どうしてその行動をおこしていくのか、という心理的な部分が、とてもわかりやすく描かれています。
桶狭間の戦いから本能寺の変という誰もが知っているネタバレとも言える結末ですが、それでもワクワクしながら先を読みたくなり、最後はハッと思わせてくれて、一気に読ませてしまうこの作品、さすがとしか言いようがありません。
『じんかん』今村 翔吾〔2020〕
織田信長や明智光秀ほどの知名度はありませんが、その時代の重要人物の一人として忘れてはいけない人、それが松永久秀です。
多くの謎につつまれた人物で、信長に二度謀反を企て、松永久秀の三悪“最初に使えた三好家の乗っ取り”、“将軍・足利義輝を滅ぼしたこと”、“東大寺大仏殿を焼き払ったこと”で知られています。
幼年時代から時代を追って進んでいきますが、面白いのは、この松永久秀のことを各章のはじめで回想のように語っているのが、あの信長であるということです。
人生50年と考えられていた時代に、人間はなんのために生まれてきて、なぜ生きるのかということをつきつめていく現代的な考え方をもった人物として描かれ、さらに謀反と三悪の真相とはいったいどのようなものだったかもしっかり書いているので、世間のイメージをくつがえす物語を楽しむことができます。
『黒牢城』米澤 穂信〔2021〕
信長に謀反を起こした代表的な人物といえば、明智光秀、松永久秀、そしてこの小説の主人公の荒木村重です。
信長に反旗を翻し、有岡城に籠城する荒木軍だが、共闘しようとした毛利や宇喜多の軍勢は到着せず、城内では村重の意に反するような難事件が頻発し、不穏な雰囲気が漂います。
信長の使者として説得に来た軍師、黒田官兵衛を幽閉しますが、彼の知恵を頼って、アームチェアディテクティブよろしく牢に入れられたまま密室殺人や不可能現象の謎を解決しようとする連作短編の歴史ミステリーです。
史実に即して荒木の行く末を辿りつつも、歴史の裏側を利用して一級のミステリー小説に仕上げてしまった著者の新たな真骨頂といえる傑作。
『太閤暗殺』岡田 秀文〔2002〕
秀吉が晩年頭を悩ませたのが後継ぎ問題。実子の死去により甥の秀次に関白を継がせた後に、なかば諦めていた子、捨(後の秀頼)が生まれたからです。
秀吉の心変わりに危機感を募らせた秀次の側近が企てたのが、秀吉暗殺です。そして、それを依頼した相手が、あの大盗賊の石川五右衛門というところがこの小説の面白いところです。
虚実織り交ぜて、五右衛門の過去も描き、密室トリックやあっと驚く結末が待っている歴史時代ミステリーの傑作です。
江戸時代
『影武者徳川家康』隆 慶一郎〔1989〕
関ヶ原の戦いで西軍によって家康が暗殺され、それを知られないように以後影武者が入れ替わるというストーリー。
「徳川実紀」をはじめとする数々の資料に基づいたストーリーで、この説に則った方がより事実としては自然と思わせるような、虚構によって歴史を捉え直すという著者の視点で見事に描かれています。
最大の敵は豊臣ではなく身内で、後の第2代将軍・秀忠。風魔対柳生など忍による戦いが繰り広げられ、大阪の陣までの15年にわたる戦いを丁寧に描いた著者畢生の作品。
『宮本武蔵』吉川 英治〔1936-1939〕
宮本武蔵は多数の作家によって描かれていますが、我々が思い描く一般的な武蔵像を決定づけたのがこの吉川英治版です。
井上雄彦作『バガボンド』の原作としても知られています。
17歳の武蔵(たけぞう)が、関ヶ原の戦いで敗れ、逃げ隠れるように故郷に帰り、騒動を起こします。
沢庵和尚に捕らえられ、罰による3年間の幽閉によって人間的に一皮剥け、宮本武蔵と名を変え鍛錬の旅に出て成長していく様子から佐々木小次郎との巌流島までの決闘までを描きます。
文庫版だけでも多数出版されていて、だいたい6〜8巻完結、新潮版は8巻で字もまるで児童書のように大きくスラスラ読めるのが特徴です。
『城のなかの人』星 新一〔1973〕
星新一さんといえば、SF作家でショートショートというイメージしかないという方もいるかと思いますが、意外にも歴史/時代小説も書いています。
この作品は、1973年に刊行された5つの短編で構成されている短編集で表題作の「城のなかの人」は100ページ弱とショートショートになれている方にはちょっとびっくりのボリュームかもしれません。
5編のうちの3作は豊臣秀頼と由井正雪、小栗上野介忠順を主人公とした歴史小説で、他2作はとある藩のフィクション話の時代小説となっています。
中でも豊臣秀頼を扱った「城のなかの人」と小栗上野介忠順を扱った「はんぱもの維新」は、ある程度歴史的事実に即して書かれているのですが、その切り取り方と構成の妙は、さすが星新一というような一味違った歴史小説となっています。
由井正雪を扱った「正雪と弟子」は、史実をベースにしつつもかなり脚色を加えられていて、まるで現代の詐欺セミナーをなぞらえているような面白いストーリー、星さんのショートショートでみられるように、ラストはちょっとひねったオチとなっていて、にやりとさせられます。歴史/時代ものとはいえ、全体的にブラックユーモアがたっぷりこめられていて、とっても読みやすい作品です。
『沈黙』遠藤 周作〔1966〕
多くのキリスト教関連の作品を書かれている遠藤周作の中でも映画化された文句なしの傑作が本作です。
キリスト教が弾圧されている島原の乱直後が舞台で、日本に潜入してきたポルトガル人司祭の物語です。
密告により捕らえられた司祭が棄教を迫られ、彼が棄教しないために民が拷問されるというジレンマに、どう決断を下すのかという、信仰を天秤にかけた究極の選択を描く胸にせまる、一度は読んでおきたい作品です。
『真・慶安太平記』真保 裕一〔2021〕
歌舞伎や講談でおなじみの徳川3代将軍後期の慶安時代に軍学者由井正雪が起こした幕府に対する反乱の事件を題材にした『慶安太平記』をミステリー作家、真保さんならではの史実に即して最もらしい新解釈で描いた作品です。
主人公は、家光の異母弟で、4大将軍・家綱を補佐した保科正之。幕府のお家騒動の内実、そして、謎に包まれた由井正雪という人物のミステリーに迫っています。
なかなか由井正雪が出てこないうえ、人物の視点と関係性が複雑でちょっと苦労しますが、読み終わるとまさに『真・慶安太平記』だと納得させられます。『慶安太平記』好きなら読んでおきたいところ。
『最後の忠臣蔵』池宮 彰一郎〔1994 ※原題は『四十七人目の浪士』〕
著者の忠臣蔵三部作のうちのひとつで、諸説ある赤穂事件の後日譚に、独自の解釈で光をあてた連作短編集です。
赤穂浪士47人の中でただ一人の足軽、寺坂吉右衛門。吉良邸討ち入り後に大石内蔵助に命じられたのは、幕府に事件を歪曲されないように、ただ一人生き延びて生き証人となるということでした。
寺坂にとって義に殉じることもできずに生きるということは、法を犯して逃げる辛さと難しさを同時に味わうことでもあります。
居を構えず全国を渡り歩き、同士の残された家族への報告や暮らし向きの相談のために奔走する様子は過酷で、悲哀にあふれています。
『ぼんくら』宮部 みゆき〔2000〕
時代ミステリーの傑作『ぼんくら』シリーズ第一作目。
舞台は、深川の鉄瓶長屋と呼ばれる長屋で長屋の持ち主は、築地の湊屋総右衛門。その長屋には、八百屋や煮売屋、魚屋、駄菓子屋などが並んでいますが、なぜかひとり、またひとりとだんだん店子(入居者)が減っていきます。
なぜ、店子が減っていくのか、長屋でいったい何が起こっているのか?というのが大まかな謎となります。
前半は一話完結で、連作集かと思ってしまいますが、その一話ごとの事件がすべてひとつの理由でつながっており、上巻の終盤からは長いパートになって、その一連の事件の謎解きがはじまっていきます。
主役で風采があがらない感じの同心(巡回、治安維持にあたる役人)・井筒平四郎と、その甥でなんでも計らないと気が済まないというちょっと変わった美少年・弓之助が事件の陰謀の謎にせまっていくのですが、時代小説が苦手な人でも、舞台が江戸というだけで、とても読みやすく普通のミステリーと変わらず読むことができる傑作だと思います。
『みをつくし料理帖』高田 郁〔2009-2014 全10巻〕
読まないでおくには、あまりにももったいない連作時代小説の傑作
『みをつくし料理帖』はシリーズ全10巻で、各巻、4〜5編から成っています連作短編集です。
舞台は江戸の神田明神下御台所町の蕎麦屋「つる家」。その調理場で料理の腕を振るう澪(みお)が主人公です。正直、読む前は自分も江戸時代に女子の料理人小説にどんな面白さがあるのかわからず、ずっと触手が伸びなかったのですが、涙あり、怒りあり、と喜怒哀楽の物語で溢れています。
一巻目のイントロダクション的な部分から、えっ、シリーズなはずなのにどうなってしまうの、というような病気や店の危機まで、ハラハラの連続です。
澪がかつて大坂で上方料理を作ってきた味は、江戸の人々にはなかなか受け入れられず、どうやったら江戸の人々の口に合う自分独自の味が作れるか悪戦苦闘しながら作り出していく様や、やがて評判になっていく澪の料理に妬みをもって嫌がらせを受けたりと、まるで池井戸潤の小説に出てくるライバル企業のようで、まさに現代のお仕事小説さながら。さらには大坂で生き別れた親友の存在やいつも陰ながら助けてくれる男の正体など先が気になる要素も満載。
巻末には各話で澪が作った絶品レシピが掲載されていて、実際にその味を楽しむことができるのもこの作品の魅力のひとつとなっています。
『善人長屋シリーズ』西條 奈加〔2010-〕
2020年に『心淋し川』で直木賞を受賞した著者が描くシリーズ作品。
善い人ばかり住んでいるという評判の長屋ですが、実はその実態は盗人や美人局、情報屋など裏家業を持つ“悪党”たちが住人です。
その長屋に人助けが生き甲斐の本物の善人が転がり込んできてしまうからどんどん事件の解決に長屋の面々が巻き込まれていく連作短編集です。
悪党たちは、本当に悪党なのか、それとも善人なのか、それは読んでからのお楽しみです。
『あかね空』山本 一力〔2001〕
京から江戸へ豆腐屋を開きたいとやってきた豆腐職人の永吉。
江戸の豆腐とは味も質感もまったく違う京豆腐はなかなか受け入れられないものの、同じ裏店に住むおふみにも支えられ、素材も手間にもこだわり続けることで活路を切り開いていきます。
やがて夫婦となり、子供が生まれるものの営業妨害や親子の愛憎など、さまざまな思惑がうごめいていく親子二代に渡る物語です。
著者初の長編小説であり、第126回直木賞も受賞した作品で、商売にかける真摯さがいかに大切であるかと子育ての難しさ、そして周りに支えられて生きているということを実感させられる人情時代小説の傑作です。
『木挽町のあだ討ち』永井 紗耶子 〔2023〕
あだ討ちの真相をミステリータッチで描く人情味あふれる感動の傑作
父親を殺めた下男を見事にあだ討ちしたという菊之助。
しかしその二年後に、菊之助の縁者だというものが、菊之助があだ討ちの際に世話になっていた芝居小屋に真相を尋ねに来ます。
芝居小屋の面々の生い立ちを聞きながら、やがてあだ討ちの真相に近づいていくという、ミステリータッチの作品です。
人情味あふれるストーリーにぐいぐい引き込まれ、思わず目頭が熱くなります。
垣根涼介『極楽征夷大将軍』とともに第169回直木三十五賞を受賞した傑作です。
江戸時代〜明治時代
『燃えよ剣』司馬 遼太郎〔1964〕
幼少時からバラガキと呼ばれ、鬼のように敵にも味方にも恐れられた新撰組副長、土方歳三。
そんなイメージとは裏腹に、色恋も含めて人情味あふれる一面をあわせ持つ。地の文に著者の解説を挟みながら、近藤、沖田と出会う天然理心流道場時代から、函館までの道のりまで、虚実いり交えてあますことなく描いています。
歴史上、一、二を争う人気があるのも納得で、涙なしに読めないラストは震えます。
『斬』綱淵 謙錠〔1972〕
フランスではギロチンによって行われていた死刑も日本では明治14年に斬首の刑が廃止されるまで人の手によって行われていました。
江戸の元禄時代から代々7代にわたってその職業を務めていたのが、山田浅右衛門という一族です。現代でも時代の移り変わりやAIの台頭によって消えていく職業が数々ありますが、明治維新はまさにその最たるもので、でどんどん変わっていく世の中で、この一族も時代にあらがえません。
葛藤を抱える心情や家族に待ち受ける悲哀を豊富な資料による事実とフィクションを交互に交えながら描いた異色の歴史小説で、第67回直木賞(1972年上期)受賞作品です。
明治時代〜大正時代〜昭和時代
『熱源』川越 宗一〔2019〕
主な登場人物は、樺太(サハリン)で生まれたアイヌのヤヨマネクフ(山辺安之助)、ロシア皇帝暗殺を謀った罪でサハリンに流刑となったポーランド人で民俗学者のブロニスワフ・ピウスツキ、そしてソヴィエト連邦軍の伍長で女性狙撃兵のアレクサンドラ・クルニコワと実在の人物で、史実をもとにしたフィクションです。
アイヌの人々は自分たちの生活を送りたいだけなのに、疫病や戦争、さらには国によって自らの文明を脅かされ、窮地に立たされていき、ポーランド人のブロニスワフ・ピウスツキは、そんなアイヌの人々に教育の必要性を訴え、教育の場を作ることに尽力します。
自分の生まれた故郷が、勝手な国々の都合によって理不尽に奪われていき、日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人、アイデンティティとは何かを深く考えさせられます。
日本とロシアという2つの大国に翻弄されるこの3者を中心に、明治維新後から第二次世界大戦終戦まで樺太アイヌの壮大な戦いの物語を描く、第9回「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞作にして、第162回直木賞(2019年下半期)受賞作。
『地図と拳』小川 哲〔2022〕
SF作家として出発した作者による日露戦争前夜の満州の誕生から第二次対戦終戦までを、歴史と空想が入り混じらせながら骨太に描いた作品です。
満州の土地を開拓するべく地図を作成しようとする日本人、ロシアの鉄道網拡大の地図を作成するために派遣されたロシア人神父、その地で抵抗する支那人たち、それぞれが時代に翻弄されながら苦闘します。
あまりの登場人物の多さと圧倒的なボリュームに戸惑いますが、それぞれの生き様が色濃く出ていて圧巻の一言です。
第168回直木賞、第13回山田風太郎賞受賞した大作です。
まとめ
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