2015年
マッドマックス 怒りのデス・ロード
核兵器による大量殺戮戦争勃発後、生活環境が汚染され、生存者達は物資と資源を武力で奪い合い、文明社会が壊滅し、石油も、そして水も尽きかけた世界。
主人公の元・警官マックスは、愛する家族を奪われ、生存本能にだけ突き動かされ生きながらえているところを暴徒らの襲撃に遭い捕縛され、シタデルという砦に連行されます。
資源を独占し、恐怖と暴力で民衆を支配するイモータン・ジョーに対して、ジョーの右腕でもある大隊長フュリオサは反逆を企て、ジョー一族が受胎出産させることを目的として監禁していた5人の妻を引き連れ、マックスとともに自由への逃走を開始します。
メル・ギブソン主演による人気シリーズの前作から27年ぶりに製作された題4作目で主演のマックス役にトム・ハーディ、本作の主役ともいえるフュリオサ役はシャーリーズ・セロンを起用。
奇天烈で大迫力の絵力が最高で、テンションが上がるアクション大作です。
監督 | ジョージ・ミラー | |
製作国 | オーストラリア / アメリカ | |
製作年 | 2015年 | |
日本公開 | 2015年 | |
出演者 | トム・ハーディ / シャーリーズ・セロン / ニコラス・ホルト / ヒュー・キース・バーン 他 |
キングスマン
独立諜報機関・キングスマンの一員のハリー・ハートは任務中に候補生リーの犠牲で命を救われます。
それから17年後、リーの息子を一流のスパイに育て上げます。
キングスマンが調査するのは、無料でSIMカードを配布し、凶暴化プログラムで人口現象を狙うIT長者のヴァレンタインです。
現代の陰謀論にも通じるようなストーリー展開と残酷なまでのキレキレのアクションシーンなど見どころ満載です。
『キック・アス』シリーズのマシュー・ヴォーン監督が手がける最高に面白いスパイアクション映画です。
監督 | マシュー・ヴォーン | |
製作国 | イギリス / アメリカ | |
製作年 | 2015年 | |
日本公開 | 2015年 | |
出演者 | タロン・エガートン / コリン・ファース / サミュエル・L・ジャクソン / マーク・ストロング / マイケル・ケイン 他 |
マイ・インターン
1年半前にスタートしたばかりだけど大成功を収めているファッション通販サイトの女社長がジュールズです。
彼女の会社で社会貢献の一環で、シニア・インターン制度を設け、やりがいを求めて70歳のベンが応募し採用されます。
ジュールズ直属のインターンになったベンに最初はイラつくものの、公私ともにだんだん彼の行動やアドバイスに助けられていきます。
現代の若者が苦手とされるコミュケーション力や気配りなど、社会で大事なものを気づかせてくれる素晴らしいお手本として学べます。
お仕事ドラマとしても世代を超えた友情物語のドラマとしても完璧な作品。
監督 | ナンシー・マイヤーズ | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2015年 | |
日本公開 | 2015年 | |
出演者 | ロバート・デ・ニーロ / アン・ハサウェイ / レネ・ルッソ / アンダーズ・ホーム 他 |
バーフバリ 伝説誕生 / バーフバリ 王の凱旋
古代インドの王国の戦いを描いたインドの歴代興行収入最高額を記録した大作。
VFXを駆使した笑ってしまうほど圧倒的で壮大な映像スケールで描かれています。
赤ん坊の頃に滝で村人に拾われ育てられた青年シヴドゥは運命に導かれるように滝の上の世界に辿りつき、暴君が支配する王国と戦う女戦士と出会います。
彼女に惹かれたシヴドゥは、とともに戦うことになりますが、実は自分がこの国の王子バーフバリであることを知り、その王国の王位継承争いの経緯を聞かされます。
アクション、ミュージカル、ヒューマンドラマとてんこ盛りの全2部構成の叙事詩的映画です。
監督 | S・S・ラージャマウリ | |
製作国 | インド | |
製作年 | 2015年/2017年 | |
日本公開 | 2017年/2017年 | |
出演者 | プラバース / ラーナー・ダッグバーティ / アヌシュカ・シェッティ / タマンナー 他 |
2016年
パターソン
毎日は同じようで、1日として同じ日はないと思わせてくれる作品!
アメリカ・ニュージャージー州パターソン市でバスの運転手をしながら詩を作ることが生きがいの男、パターソンの物語。
一週間のなにげない日常を切り取っていて、単調に繰り返される毎日に見えても、人々との交流や彼女とのやりとりなど、彼の詩人としての目を通して毎日を楽しむ様子が飄々とした語り口で描いています。
主演は、スターウォーズのカイロ・レン役を演じたアダム・ドライバー。ジャームッシュ作品の『ミステリー・トレイン』にも出演した永瀬正敏も物語のラストでいい味を出しています。
特別なことは起こらなくても、毎日がドラマだということが、しみじみと実感できる良作。
監督 | ジム・ジャームッシュ | |
製作国 | アメリカ / ドイツ / フランス | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | アダム・ドライバー / ゴルシフテ・ファラハニ 他 |
LION/ライオン 〜25年目のただいま〜
インドでおきた実話をベースにした作品で、信じられない不幸と幸運を辿った数奇な人生を描いています。
5歳の主人公がインドで迷子になって、その後奇跡的に、養子としてオーストラリアで育ち、25年後に実家を探し出すっていう壮大なストーリーです。
インドぐらい広い国になると、小さい子が迷子になったら家に帰れないっていうとんでもない事態になってしまいます。
前半で迷子になるインドのシーンはドキュメンタリーを観ているような、リアルな情景。
ラストの兄とのシーンには、感動と切なさと複雑な気持ちで、号泣を止めることができません。ラストでタイトルの意味を知ってまた切なくなります。
監督 | ガース・デイヴィス | |
製作国 | オーストラリア/ アメリカ/ イギリス | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | デーヴ・パテール / ルーニー・マーラ / デビッド・ウェナム / ニコール・キッドマン 他 |
20センチュリー・ウーマン
20世紀のフェミニズムとはどうだったか考えることができる傑作!
多感な15歳の少年を中心に、シングルマザーの母親、下宿人のアビー、幼馴染のジュリーの女性3人の彼との関係を描いた、『サムサッカー』や『人生はビギナーズ』で知られる監督の自伝的物語です。
20世紀を現代の目から通して回想的に描かれていますが、フェミニズムや性に対する考え方など、現代ほどまだ成熟していない問題点などがポップに投げかけられています。
音楽もニューウェーブやパンクが見事に彩りを演出してくれています。
監督 | マイク・ミルズ | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | アネット・ベニング / グレタ・ガーウィグ / エル・ファニング 他 |
ムーンライト
黒人社会、いじめ、薬物、同性愛など考えさせられるテーマが詰まった作品
麻薬中毒の母親を持つシャロンは、引っ込み思案で周りの子にいじめにあっていました。
それを見かけた麻薬の売人フアンは家に連れて行き、ガールフレンドのテレサとともに面倒を見てあげるようになり、彼に影響を与えます。
成長してクラスメートのケヴィンと友情が芽生えますが、いじめは続き、それを引き金に事件を起こしてしまいます。
少年期の「1.リトル」とティーンエイジャーの「2.シャロン」、大人になった「3.ブラック」の3パートで描かれていて、黒人社会、いじめ、薬物、同性愛など考えさせられるテーマが詰まっています。
正直、観る人を選ぶ作品かとは思いますが、第89回アカデミー賞で作品賞を含む3部門を受賞したヒューマンドラマです。
監督 | バリー・ジェンキンス | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | トレヴァンテ・ローズ / アンドレ・ホランド/ ジャネール・モネイ / ナオミ・ハリス / マハーシャラ・アリ 他 |
ボブという名の猫 幸せのハイタッチ
ストリートミュージシャンとして小銭を稼ぎながら生活をしのいでいたジェームスは、麻薬常習者でホームレスでした。
薬物更生プログラムに熱心に通うものの誘惑に勝てない生活を送っていましたが、ソーシャルワーカーが最後のチャンスとして無償の住居をあてがいます。
するとその部屋に茶トラの野良猫が迷い込み、見捨てることもできず世話をし続けるうちにジェームスの生活にも明るい兆しが舞い込んできます。
実話をもとにしていて、猫好きにはたまらない作品です。ジェームス歌も歌声もグッドです。
監督 | ロジャー・スポティスウッド | |
製作国 | イギリス | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | ルーク・トレッダウェイ / ルタ・ゲドミンタス / ジョアンヌ・フロガット / アンソニー・ヘッド 他 |
ラ・ラ・ランド
『セッション』の監督が、脚本・監督をつとめ、数々のアカデミー賞を受賞した傑作ミュージカルです。
ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが主演。カフェで働きながら女優を目指すもののオーディションに落ち続ける女といつかは自分の店を持ちたいと夢見るジャズピアノミュージシャンだが、生活のために売れ線のバンドに加わる男、そんな二人のラブストーリーです。
夢を叶えるための悲哀や気持ちのすれ違いなど、ファンタジックで色彩豊かなニュージカルシーンにのせて描かれるので、観ていてうっとりしてしまいます。
話題になった主題歌をはじめ、全編の楽曲が魅力的です。
監督 | デイミアン・チャゼル | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | ライアン・ゴズリング / エマ・ストーン / ジョン・レジェンド / ローズマリー・デウィット / J・K・シモンズ 他 |
世界一キライなあなたに
ロマンティック・コメディと銘打つにはあまりに切ないストーリー
カフェでウエイトレスとして働いていた主人公ルーは、店の閉店によって失業してしまいます。
家計も支えなければいけなかったルーが職安で見つけた仕事は、事故で重度の脊髄損傷を負って四肢麻痺となった大富豪ウィルの介護の仕事でした。
心を閉ざしていたウィルは冷淡な態度をとっていたものの、ルーの明るさにだんだん心を開いていきますが、彼はある秘密を抱えていました。
その秘密を巡っての結末は賛否を巻き起こしたようですが、個人的にもハッピーエンドを望みながら観賞しました。
人間の尊厳とは何かを考えさせられるラブストーリーです。
監督 | テア・シャーロック | |
製作国 | アメリカ / イギリス | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2016年 | |
出演者 | エミリア・クラーク / サム・クラフリン / ジャネット・マクティア / チャールズ・ダンス 他 |
インビジブル・ゲスト 悪魔の証明
『ロスト・ボディ』のオリオル・パウロ監督の作品です。
実業家のドリアは、不倫相手のローラの殺害容疑で起訴されていて、その罪を晴らすべく依頼していた凄腕弁護人グッドマンが彼のもとを訪ねてきます。
事件の現場は密室で、警察が踏み込んだ時にはローラの死体と彼しかいなかったが、誰かが部屋にいたとドリアは主張するものの状況は明らかに不利。
それでも無罪に導けるとグッドマンは彼の話を聞くことになり、ドリアは事件の3ヶ月前からの驚きの事実を語っていきます。
何が本当で、何が嘘かわからない、まるで藪の中のようなストーリーで、驚きのどんでん返しを楽しめます。
監督 | オリオル・パウロ | |
製作国 | スペイン | |
製作年 | 2016年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | マリオ・カサス / アナ・ワヘネル / ホセ・コロナド / バルバラ・レニー 他 |
2017年
グレイテスト・ショーマン
19世紀に活躍した興行師、P・T・バーナムの生涯を描いたミュージカル映画です。
小さい頃から貧しくても夢想家のバーナムは、良家の令嬢チャリティと結婚します。
なんとか成功を夢見るバーナムは、世界中の奇妙なものを展示したバーナム博物館をオープンさせるもかんばしくなく、娘のある一言をきっかけにいわゆるフリーク・ショー(見世物小屋)のサーカスに乗り出します。
人生において何が大切で、人間関係がいかに大事であるか痛感させられるストーリーとクイーンやマイケル・ジャクソンの世界観を下敷きとしたような感動的な楽曲が心を震わせます。
監督 | マイケル・グレイシー | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2017年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | ヒュー・ジャックマン / ザック・エフロン / ミシェル・ウィリアムズ 他 |
スリー・ビルボード
舞台はアメリカ中西部ミズーリ州の架空の田舎町エビング。その寂れた道路沿いにミルドレッド・ヘイズという女性が個人で3枚の看板広告を出します。
その内容が、ミルドレッドの娘が7ヶ月前にレイプされ殺された事件の進展を警察に迫る内容です。
それに怒った警察やマスコミが騒ぎ出すという騒動となっていきます。
個性派女優フランシス・マクドーマンドを主演に、名脇役といえるサム・ロックウェルの演技が光ります。
アカデミー賞でも7つのノミネートを受け、その二人が主演女優賞、助演男優賞を受賞したちょっとぶっとんだヒューマンドラマの傑作です。
監督 | マーティン・マクドナー | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2017年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | フランシス・マクドーマンド / ウディ・ハレルソン / サム・ロックウェル 他 |
ワンダー 君は太陽
遺伝子の疾患で、普通とは違った顔で生まれてきた少年オジーは一度も学校に通わず、自宅学習してきましたが、母親は学校に通わせることを決心します。
見た目で判断する子供たちは残酷な仕打ちをしたりしますが、彼を認めてくれる子もいます。
また、オジーだけでなく群像劇として各人物にスポットをあてることで、他人が何を考えているかわからないっていうところもうまく描けています。
題材は本当にヘヴィーですが絶妙なバランスでポップに仕上げて、ジュリア・ロバーツをはじめキャスティングもよく、人としても、子育てにも、大切なことに気づかせてくれる素晴らしい作品です。
監督 | スティーブン・チョボスキー | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2017年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | ジュリア・ロバーツ / オーウェン・ウィルソン / ジェイコブ・トレンブレイ / マンディ・パティンキン 他 |
gifted/ギフテッド
「ギフテッド」とは、「天賦の才をもつ人々」という意味で、同世代の子どもよりも先天的に高い能力を持っている人のことを表しています。
7歳のメアリーは亡くなった母親の代わりに叔父のフランクと暮らしています。
彼女は学校の算数の授業で驚くべき計算力の才能を見せ、メアリーの才能を伸ばそうとする祖母と養育権をめぐり裁判となります。
彼女の本当の幸せとは何かを問う感動の物語です。
主演はキャプテン・アメリカ役でも知られるクリス・エヴァンスと天才的な役者魂を発揮している子役マッケンナ・グレイスが務めています。
監督 | マーク・ウェブ | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2017年 | |
日本公開 | 2017年 | |
出演者 | クリス・エヴァンス / マッケンナ・グレイス / リンゼイ・ダンカン / ジェニー・スレイト 他 |
ハッピー・デス・デイ
素行も悪く、男性づきあいも多いテレサは目を覚ますと同じ寮に住むカーターの部屋でした。
その日が誕生日で、なぜか大学のマスコットのお面をつけた人物に襲われ、殺されてしまいます。
そして、ふと気づくとまたカーターの部屋で目を覚まします。
死のループから抜け出すためには、どうやら殺人犯を見つけなければ終わらないというストーリーです。
B級感あふれるホラーサスペンスですが、タイムループの伝統にのっとった内容は見ていてやっぱり楽しいです。
『ラ・ラ・ランド』にも出演したジェシカ・ローテが主演を務め、なかなか下品な感じで見事演じています。
監督 | クリストファー・B・ランドン | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2017年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | ジェシカ・ローテ / イズラエル・ブルサード / ルビー・モディーン / レイチェル・マシューズ 他 |
2018年
グリーンブック
実話に基づいた黒人クラシック/ジャズピアニストへの差別問題を考えさせられる友情物語!
まだ人種差別が強かった1962年に、アフリカ系アメリカ人のピアニスト、ドン・シャーリーがアメリカ南部にコンサートに出かけるために、運転手兼ボディガードとしてイタリア系アメリカ人を雇ってツアーを回るという実話に基づいたストーリーです。
タイトルの『グリーン・ブック』とはアフリカ系アメリカ人旅行者のためのガイドブックからきています。
主演は『ロード・オブ・ザ・リング』でアラゴルン役をつとめたヴィゴ・モーテンセンで、すっかりお腹が出た中年となっていますが、味のあるカッコ良さは健在。
監督は『メリーに首ったけ』や『愛しのローズマリー』、『ジム・キャリーはMr.ダマー』などコメディを得意とする方で、その皮肉的な笑いは随所に散りばめられています。
はじめは黒人に差別的だった主人公がだんだん友情を深めあっていくストーリーで、『最強のふたり』を思わせる素晴らしい作品です。
監督 | ピーター・ファレリー | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | ヴィゴ・モーテンセン / マハーシャラ・アリ / リンダ・カーデリーニ 他 |
ボヘミアン・ラプソディ
イギリスが誇るロックバンド、クイーンの自伝風に描いた傑作映画です。
ヴォーカルのフレディ・マーキュリーの苦悩や葛藤が見事に描かれていて涙なくして見ることができません。
ラストのライブエイドを再現したシーンはとにかく圧巻。
監督 | ブライアン・シンガー | |
製作国 | イギリス・アメリカ | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | ラミ・マレック / ルーシー・ボイントン / グウィリム・リー / ベン・ハーディ / ジョゼフ・マゼロ 他 |
アリー/スター誕生
小さなバーで歌っていたアリーをロックバンドのヴォーカル、ジャクソン・メインがたまたま見て気に入り、自分のバンドに出したらアリーの方だけあれよあれよという間に人気が出ていくというストーリーです。
もともとは映画界を舞台にした作品で、何度もリメイクされています。
ストーリーは定番ともいえるけど、レディー・ガガの歌が必聴。
彼女の半生とも重なるようで興味深い作品です。
監督 | ブラッドリー・クーパー | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | ブラッドリー・クーパー / レディー・ガガ / アンドリュー・ダイス・クレイ / デイヴ・シャペル / サム・エリオット 他 |
search/サーチ
妻を癌で亡くした主人公のデビッド・キムとその娘のマーゴット。
ある日、マーゴットが勉強会に参加するためと外泊したまま失踪してしまいます。
デビッドは学校も休み、通っていたはずのピアノ教室も半年前に退会していたことに気づきます。
失踪から37時間経過し警察に捜索願を出し、マーゴットのPCを調べるとデビッドの知らない一面が浮かび上がってきます。
全編PCの画面だけでストーリーが展開するという画期的な作品で、主演は韓国系アメリカ人のジョン・チョーがつとめています。
家出なのか、誘拐なのか、全米のメディアを巻き込む手に汗握る展開のサスペンスを楽しめます。
監督 | アニーシュ・チャガンティ | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | ジョン・チョー / デブラ・メッシング / ミシェル・ラー / ウィレム・デフォー 他 |
ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像
年老いた美術商のオラヴィは、家族より仕事を優先してきましたが経営が芳しくない状態で過ごしていました。
そんな中、彼はオークションハウスで署名のない1枚の肖像画に目を奪われます。
それがロシアの巨匠の作品ではないかと疑い、オークションまで証拠を探し回り、大博打に挑みます。
絵画の真偽やオークションの行方も手に汗握るものですが、娘親子との確執などヒューマンドラマとして素晴らしい作品です。
フィンランド発のラストでずしんと心に残る傑作です。
監督 | クラウス・ハロ | |
製作国 | フィンランド | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2020年 | |
出演者 | ヘイッキ・ノウシアイネン / ピルヨ・ロンカ / アモス・ブロテルス 他 |
ブラック・クランズマン
1970年代にアメリカ・コロラド州コロラド・スプリングスでアフリカ系アメリカ人として初めて警察官に採用されたロン。
情報部に配属された彼は、新聞広告でみた白人至上主義団体クー・クラックス・クラン(KKK)による勧誘広告に電話をかけ、ロンとユダヤ系警官フリップと二人一役で潜入捜査することになります。
今もなお続く過激な人種差別団体の実態にせまる実話をもとにしたストーリーを巨匠スパイク・リーが描いた社会派作品です。
主演のジョン・デヴィッド・ワシントンはデンゼル・ワシントンの長男でもあり、実力派俳優です。
監督 | スパイク・リー | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | ジョン・デヴィッド・ワシントン / アダム・ドライバー / ローラ・ハリアー / トファー・グレイス 他 |
mid90s ミッドナインティーズ
13歳の少年がスケボーを通してスラムの年上の世界に憧れ、感化されていく青春映画
1990年代のロサンゼルスで母親と兄と暮らす13歳のスティーヴィーは、ある日スケートボードショップに立ち寄り興味を持ちます。
そこで出会ったスラムの年上の少年たちはかっこよく、憧れを持って近づき、スケボーを通して交流を持つようになっていきます。
だんだん仲間に感化され、次第に喫煙や飲酒、ドラッグ、パーティーでの性行為などを体験していきます。
だんだん荒んでいく様子は見ていてやきもきしますが、家族や友情など何が大切か考えさせられる青春映画です。
監督 | ジョナ・ヒル | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2018年 | |
日本公開 | 2018年 | |
出演者 | サニー・スリッチ / ルーカス・ヘッジズ / ジオ・ガルシア / ネイケル・スミス 他 |
2019年
ジョーカー
バットマンに登場する一番の悪役、ジョーカーの誕生物語です。
ジョーカーが大暴れするクリストファー・ノーラン監督の名作『ダークナイト』をぜひ観てからご覧になった方がよりこの物語のすごさが伝わると思いますが、精神に不安を抱えているものの、元々はある意味純粋に人を笑わせたいという善人的だったというところがより切なくなります。
「DCエクステンデッド・ユニバース」をはじめ、過去に製作された「バットマン」の映画・ドラマ・アニメーションのいずれとも世界観を共有しない作品で、主演を務めたホアキン・フェニックスの怪演がとにかくすごいです。『ハング・オーバー』シリーズで成功した監督の手腕も光っています。
善を悪に変えてしまうほどの悪が、世に蔓延っているということを思い知らされる傑作です。
監督 | トッド・フィリップス | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | ホアキン・フェニックス / ロバート・デ・ニーロ 他 |
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットの初共演で絵力が強すぎ
1969年のハリウッドを舞台に、ピークを過ぎたTV俳優リック・ダルトンとその付き人でスタントマンでもある二人の男の日々を描いた作品です。
リックの家の隣に引っ越してくるのは売れっ子映画監督ロマン・ポランスキー監督と女優のシャロン・テート夫妻です。
そうです、この作品はシャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件を基にしたおとぎ話です。
タランティーノ監督の第9作目で、あのディカプリオとブラピが共演というなんとも豪華な作品です。
監督 | クエンティン・タランティーノ | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | レオナルド・ディカプリオ / ブラッド・ピット / マーゴット・ロビー 他 |
イエスタデイ
もしもビートルズを誰も知らない世界になったらというドリーミーなストーリーです。
監督は『トレインスポッティング』などで知られるダニー・ボイル、脚本は『ラブ・アクチャアリー』などを手がけたリチャード・カーティスという最強タッグ。
エド・シーランが本人役で登場し、ビートルズの楽曲とどっちが優れているか勝負するという最高のエピソードもあります。
ビートルズがいかにすごいバンドかを証明する説得力のある作品です。
監督 | ダニー・ボイル | |
製作国 | イギリス | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | ヒメーシュ・パテル / リリー・ジェームズ / ケイト・マッキノン / エド・シーラン 他 |
スキャンダル
2016年にアメリカの「FOXニュース」の創立者で元CEOのロジャー・エイルズが、クビを言い渡されたベテランキャスターにセクシャル・ハラスメントによって告発された事件をもとに描いた作品です。
看板番組を背負う売れっ子メインキャスターやメインキャスターの座を狙う貪欲な若手など、それぞれの苦悩を抱え、局内は騒然とします。
芸能界に蔓延る根深い問題でもあり、メディアと政治の関係なども同時に触れていて興味深い内容となっています。
監督 | ジェイ・ローチ | |
製作国 | アメリカ | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2020年 | |
出演者 | シャーリーズ・セロン / ニコール・キッドマン / マーゴット・ロビー 他 |
ミッドサマー
妹と両親を失ったアメリカ人の大学生ダニーはトラウマを抱えて苦しんでいました。
一方、彼氏のクリスチャンはそんなダニーを重荷に感じながらも別れを切り出せずにいました。
そんな中、スウェーデンからの留学生ペレの誘いで90年ぶりに夏至祭りが開催されるというホルガ村に仲間と行くことになります。
日が沈まない白夜の中、ドラッグの効果と相まり、異様な祭りの様子に巻き込まれていきます。
想像を超えるサイコロジカルホラー映画で、斬新な映像とともに奇妙な感覚に陥る作品です。
グロくてショッキングな映像が満載なので、苦手な方はご遠慮した方がいいかと思います。
監督 | アリ・アスター | |
製作国 | アメリカ / スウェーデン | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2020年 | |
出演者 | フローレンス・ピュー / ジャック・レイナー / ウィリアム・ジャクソン・ハーパー / ヴィルヘルム・ブロングレン / ウィル・ポールター 他 |
ロケットマン
エルトン・ジョンの波瀾万丈の半生を追った伝記ミュージカル作品
数々の名曲を世に送り出してきた稀代のヒットメーカーで、ビリー・ジョエルと並びピアノ・ロックというジャンルを確立した立役者でもあるシンガー・ソングライター、エルトン・ジョン。
彼の音楽の才能に目覚める幼少期から、成功を手にするものの孤独に苛まれ、ドラッグに溺れてそこから立ち直っていくまでの半生を描いています。
親に愛されなかったトラウマや性的指向による関係性など、エルトンの抱えた悩みなどが赤裸々に語られていきます。
ヒット曲の数々がストーリーとリンクして感動的に歌われていて、演奏シーンは特に見逃せません。
監督 | デクスター・フレッチャー | |
製作国 | イギリス / アメリカ | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2019年 | |
出演者 | タロン・エガートン / ジェイミー・ベル / リチャード・マッデン / ブライス・ダラス・ハワード 他 |
カセットテープ・ダイアリーズ
ブルース・スプリングスティーンの音楽に出会って、人生が変わった男の物語
舞台は1980年代後半のイギリスの町・ルートンで、パキスタン系移民の家族の息子ジャベドが主人公です。
移民はイギリスにおいて暴力的な人種差別を受けていて、保守的で厳格な父の元、彼ら家族は目立たないように暮らしていました。
ジャベドは高校の友人の影響で、ブルース・スプリングスティーンの音楽に出会い、その歌詞に魅了され、彼の世界は180度一変します。
原作者サルフラズ・マンズールの自叙伝をもとにした作品で、実際作者は150回以上もスプリングスティーンのライブに足を運んでいるとのこと。
見終わったあとスプリングスティーンが聴き直したくなる青春映画です。
監督 | グリンダ・チャーダ | |
製作国 | イギリス / アメリカ/ フランス | |
製作年 | 2019年 | |
日本公開 | 2020年 | |
出演者 | ヴィヴェイク・カルラ / ヘイリー・アトウェル / ロブ・ブライドン / クルヴィンダー・ギール 他 |
まとめ
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